疾患・特集

あなたの便秘はどんなタイプ?

便秘といっても、いろいろなタイプがあります。多くの女性が悩んでいるのは、たいてい生活習慣を変えれば治る便秘。食生活や普段の生活にこんな問題はありませんか?

便秘のタイプをチェック!

便秘は、その原因と症状によっていくつかのタイプに分けることができる。下にまとめているのは、生活を変えれば治ることが多い便秘。このような生活をしていないのに便秘気味という人は、もともとの体質や妊娠、何らかの疾病などが原因であることも考えられる。このような便秘については別にまとめてあるのでこちら「こんな便秘は病院に」をみてみよう。

TYPE 1

普段の生活

  • 食事は肉中心、野菜はあまり食べない
  • 普段、運動不足気味
  • 便意を感じてもトイレに行く暇がない

便秘の症状

便が出る頻度が少ない(毎日出ることはあまりない)。便を出すのに苦労する。 便は固くて黒っぽいことが多い。

弛緩(しかん)性便秘

TYPE 2

普段の生活

  • 仕事などでストレスを感じることが多い
  • 生活リズムが不規則である

便秘の症状

食後に強い腹痛をともなう便意を感じる。便の量が少なくコロコロしていたり、便に粘液のようなものがついていることがある。また、何日か便秘の状態が続いた後、下痢を起こすことがある。

過敏性腸症候群

TYPE 3

普段の生活

  • 下剤をよく利用している

便秘の症状

大きなコロコロの便が出ることが多い

直腸型便秘

腸を鍛えれば治る!弛緩(しかん)性便秘

日本人に最も多いタイプ。大腸の筋肉がゆるんで、便を外に出そうとする腸の「ぜんどう運動」が弱くなってしまったために起こる便秘。

主に次のような原因で起こる。

  • ●肉が多く野菜が少ない食生活で、便の量が少なくなる。その分ぜんどう運動を起こす刺激が減る。ダイエットで極端に食べる量を減らしても起こる。
  • ●運動不足で腹筋がゆるんで便を外に出す力が弱くなる。
  • ●便意を感じても忙しくてトイレに行かない生活が続くことで、便意を感じる力が弱くなる。

従って、これらの生活習慣を改めることによって、「便を捕らえて押し出す力」「便を外に出す力」「便意を脳に伝える力」というような腸のはたらきを回復させることで治る可能性が高い。

なお、生活習慣+病気が原因で起こる便秘もある。「突然便秘になってしまった」「便に血が付いていたり、色がおかしい」ような場合は、病院で検査を受けるようにしよう。

ストレス解消の道を探そう。過敏性腸症候群

ストレスなどが原因で自律神経が乱れるため、大腸のぜんどう運動がおかしくなり起こる便秘。
ぜんどう運動が強すぎて、腸の一部がけいれんを起こしてくびれてしまい、そこを便が通りにくくなるため、腹痛などの症状がある。このため「けいれん性便秘」とも呼ばれていて、比較的若い人に多い。
これを治すには、ストレスを取り除くことが一番。スポーツや趣味など、日ごろのストレス解消法を自分で見つけられればいいが、なかなかそうはいかないという人は、病院などで相談することをおすすめ。

下剤はなるべく使わないで!直腸型便秘

下剤や浣腸の使い過ぎで、本来持っている「便意を脳に伝える力」や「便を捕らえて押し出す力」が弱くなってしまったために起こる便秘。おおもとの原因は、弛緩(しかん)性便秘であることが多いので、下剤や浣腸に頼らず、生活を変えることで便秘解消させる努力が必要だ。

公開日:2001年7月16日