生活習慣を工夫することによって、がんに対する抵抗力のある体をつくることができます。具体的な生活改善法をアドバイスします。さっそく今日から挑戦してみましょう。
アルコールは、適量であれば体によいのですが、限度を超えると肝臓にダメージを与えてしまうだけでなく、咽頭がん、食道がんの発生率を高めてしまいます。日本酒の場合は1日2合を限度と考えましょう。また、1週間に2日くらいは休肝日をもうけて、肝臓を休めるようにしましょう。
最も身近な環境汚染源がたばこです。自分だけならまだしも、煙を吸った周りの人のがんの発生率も高めてしまいます。突然の禁煙が難しいのなら、まず、節煙に挑戦してみましょう。1時間に1本吸う人は、2時間に1本を目指すというように少しずつ調節していきます。また、スポーツクラブに入会したり映画を趣味にするなど、たばこを吸いながらではできない趣味を見つけてストレス解消していくのもひとつの方法です。
紫外線は皮膚のしみやしわの原因になるだけではありません。皮膚がんの発生率を高めます。オゾン層の破壊などで、日本でも昔の何倍も紫外線が強くなっているといわれています。女性だけでなく、男性も子供も、外に出るときは日焼け止めなどの紫外線対策をしたほうがよさそうです。
食事によるカロリー過多と運動不足が招く肥満は、ほかの生活習慣病同様、がんにも襲われやすいようです。特に、最近日本で増えている、女性の乳がんの原因として危惧されています。また、下半身や腹筋力が弱くなると便秘、そして大腸がんにつながることもあると考えられています。
運動といっても激しいものである必要はありません。最適といわれるのはウォーキングです。1日30分くらい速足で歩くことを続けるだけでも十分効果があります。通勤や買い物のときに、意識的に 「速歩き」するようにしましょう。歩くときは、両腕をしっかりふって、歩幅も普段より大きくするよう心がけましょう。
1日に運動で消費したいカロリーは100~200kcalです。急ぎ足で歩くと、100kcal消費するためには25分くらい歩く必要があります。通勤時には1駅分遠くまで歩いてみる、家庭では少し離れた店まで買い物に行くなどそれなりの努力は必要です。
最初から毎日行うのがきつい人は、まず、1週間に2回くらい30分~1時間のウォーキングをし、普段はなるべくまめに動くよう心がける…というところから始めるといいでしょう。
皮膚がんや陰茎がんなどは、体を清潔に保つことが予防につながるそうです。清潔にするのは当然のことではありますが、これを機に少し意識してみましょう。
ウイルスが原因となるがんの場合、体の免疫機能など抵抗力をつけることが、がんの予防にもつながります。十分な睡眠、規則正しい食事、適度な運動とストレス解消で、常に健康でいられるよう心がけることも大切なのです。