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賢いミネラルウォーターの選び方

ペットボトルで売っている水は、すべてがミネラルウォーターとは限りません。「品名」を見て、売られている水の種類をきんちと把握しましょう。

売っている「水」すべてがミネラルウォーターというわけではない

最近、ペットボトルで売っている水は、数え切れないほどあります。しかし、その「中身」はさまざまで、実はすべてがミネラルウォーターというわけでは決してありません。成分的には、あまりミネラルを含んでおらず、水道水と変わらないものも多いです。「おいしければ良い」という嗜好品的な選び方の場合なら問題ありませんが、健康のことを考えて飲むなら、ミネラルウォーターのことを知り、ちゃんと選んでみましょう。

ヨーロッパ系のミネラルウォーター

エビアンやボルヴィックに代表されるようなヨーロッパ産の製品です。ミネラルが豊富で、まったく加工していない水も多いようです。

日本の「ミネラルウォーター類」

「無機塩類(ミネラル)やガスを豊富に含む、飲料に適した鉱泉の水」が、日本における「ミネラルウォーター」です。
つまり正確には、次の表の真ん中の2つだけが、確実にミネラルウォーターと言えるものとなります。

分類 品名 原水 処理方法
ナチュラルウォーター ナチュラルウォーター 特定水源より採水された地下水です。 ろ過、沈殿および加熱殺菌に限ります。
ナチュラルウォーター ナチュラルミネラルウォーター 特定水源より採水された地下水のうち、地下にある間に無機塩(ミネラル)類が溶解したもの。鉱水、鉱泉水など。 ろ過、沈殿および加熱殺菌に限ります。
ミネラルウォーター ミネラルウォーター ナチュラルミネラルウォーターの原水と同じです。 ろ過、沈殿加熱殺菌以外に、複数の原水の混合・ミネラル分の調整・ばっ気・オゾン殺菌・紫外線殺菌などを行ったものです。
ボトルドウォーター ボトルドウォーター 飲用に適した水です。純水、蒸留水、河川の表流水、水道水など。 処理方法の限定はありません。

それ以外で「自然の水」のようなイメージで売っているものは、「ナチュラルウォーター」か「ボトルドウォーター」に分類される可能性もあります。
この違いは、製品表示の「品名」を見ればわかるので、購入前にチェックしましょう。

ニアウォーター

商品名に「○○の水」と、うたっているものの中には、上記の分類にも入らないものもあります。その多くが「ニアウォーター」と呼ばれるもの。これには明確な定義はありませんが、一般的に、水にビタミンやカルシウムなどの栄養素や、果汁を加えた飲料のことを指します。それには糖分が添加してあり、カロリーもあります。ダイエット中の人が普段飲むのには、あまりおすすめできません。これも「品名」を見ればわかります。