疾患・特集

おいしい水を守りたい

循環している水をおいしくするには、水質汚染の原因NO.1の生活廃水に気をつけたいものです。身近で簡単にできることからやってみましょう。

汚した水は戻ってくる

グラフ:発生源別汚染負荷量

いまや地球中の水が循環していることは常識でしょう。自分たちが汚した水は、結局自分たちのところへと戻ってきます。一昔前は、工場廃水による汚染が、もっとも大きかったのですが、現在工場では廃水処理施設が導入され、かわって家庭雑廃水(生活廃水)による汚染のほうが深刻になっています。

  • ●家庭雑廃水
    窒素やリン、カリウムなどの栄養源となるものが川などに多量に流入→プランクトンが大量に発生→赤潮やアオコを発生させます。一般細菌なども増えやすいようです。
    家庭で使われている合成洗剤による汚染も深刻です。
  • ●工場廃水
    ドライクリーニングやハイテク産業などで洗浄用に用いられるトリクロロエチレンが地下水の汚染をひきおこしています。
  • ●家畜糞尿水・農業廃水
    田畑、また、ゴルフ場で使われている大量の農薬が、川などに流れ込み汚染につながっています。

できることからやってみよう

生活廃水を汚さない=将来のおいしい水のために、小さなことをひとつからでも、やってみましょう。

  • ●米のとぎ汁を有効活用!
    庭がある場合は、植木にやります。なければ「一番最初のとぎ汁」だけでも、鉢やプランターにやりながら花・野菜を育ててみれば、生活もぐっと豊かに。
  • ●汁ものを残して流さない
    味噌汁は意外に水を汚します。ほかにカレーやシチュー・スープなども食べる分だけつくるなどすれば、ムダも減って経済的です。
  • ●揚げ油は流さない
    使った油は固めて捨てるもののほかに、肥料を作れるものなども売っています。米のとぎ汁で水をやり、油の肥料でエコ・ガーデニングはいかがでしょうか?
  • ●排水口のゴミはこまめに捨てよう
    ネットなどを使用して、できるだけ細かいゴミを流さないほか、ゴミから栄養分が流れ出さないように、できればこまめに捨てていきます。
  • ●鍋・食器を上手に洗おう!
    油など汚れた食器・鍋は、不要な紙でふきとります。または、ゴムベらなどでこそげ落としてから洗えば、洗うのも楽になります。
  • ●なるべく合成洗剤は使わない
    最近は、洗剤がなくても食器やお風呂などを洗えるエコ商品もたくさん売っています。また、純正せっけんでも、十分に汚れを落とすことができます。むしろ泡切れが良く、気持ち良いので、使ってみましょう。
    ★粉せっけん洗剤でお洗濯
    ・まずはお湯に洗剤だけを入れて3分間回し、溶かす
    ・あとは普通に洗濯する