疾患・特集

水を飲むと太っちゃう?水太り&むくみの常識・非常識

水を飲むと「太る」「むくむ」と思い込んでいませんか?これは、いずれも間違いです。

「水を飲みすぎると太る」ってホント?

成人の体の約60%、高齢者であれば約50%は、水分から成り立っています。これは、体重70kgであれば、約42リットルの水を体内に持っているということ。これも関係してか、「体の水分量を減らせば、やせるかも…」という誤解をしている人がいるようです。
「太っている=肥満」とは、基本的には体に脂肪がたまった状態のこと。水分ではなく脂肪の量を減らしてこそ、本当にやせたと言えるのです。

つまり、
「水を飲みすぎると太る」
「水(汗など)を1度にたくさん出すとやせる」は間違い
です。
ただし、同じ水分でも、ジュースやアルコールなどのカロリーのある飲み物は、糖分が多く含まれているため肥満のもとです。

足の「むくみ」はどうして起こるの?

外見的に太って見える場合、体内の水分が関係することがあります。典型的なのが、足が太く見える「足のむくみ」。 長い間立ち仕事をしていると、靴がきつくなるケースがコレです。足のむくみは、どのように起こるのでしょうか?

「むくみ」メカニズム

脚の「むくみ」メカニズム むくみ

(1)人間の体内の水である「細胞外液」と「細胞内液」は、血管や細胞の壁を通して行き来しています。体内で古くなった水分は、静脈によって吸い上げられ、汗や尿の形で排出されます。

(2)接客業やデスクワークなど、一定の姿勢であまり動かない人の場合、重力で足の細胞に余分な水分がたまります

(3)さらに、普段あまり歩かない(動かない)人は、体の基礎代謝(安静にした状態でも消費されるエネルギー)が少ないため、脂肪が燃えにくく、汗をかきにくい体になります。汗をかきにくいということは、(1)で述べた余分な水分が、排出されにくいということ。この水分が、さらに下半身にたまってしまいます。

「むくみ」を治すには?

  • こまめに体を動かす(歩く)
  • 足をあげる
  • お風呂上がりのマッサージ
    足が温まっているときに下から上になであげるだけでも、毎日やれば効果あり。

注意!病気が原因で起こるむくみも

病気が原因で、体の全体または一部に水分がたまるケースもあります。例えば、腎臓病。腎臓には、余分な水分を、尿として体外に排出する役目があります。この機能に異常が生じると、尿が出にくくなり、 全身にむくみが出てしまいます。特にむくみやすいのが、まぶたやひざから下の部分です。
そのほかに、心臓病や、ある種の薬の副作用としてむくみが生じることもあります。

公開日:2014年8月18日