疾患・特集

生活習慣がカギ!防げる「老化」

体のさまざまな部分で起こる老化現象ですが、ある程度の年齢になると必ず起こるものもあれば、努力次第で防ぐことができるものもあります。老化の原因として外的な要因が大きく、努力すれば防ぐことができるものをご紹介します。

皮膚のシミ・しわを防ぐには

お肌の曲がり角は○歳などとよく言われますが、皮膚の老化には個人差と部位による違いがあります。なぜなら、皮膚の老化の80%以上が日光によるものといわれ、日光のあたりやすい皮膚ほど早く老化するからです。

日光の影響下で起こる老化現象には、皮膚の乾燥、発汗の減少、毛の成長速度の低下、しわの出現などがあります。このなかで皮膚の乾燥、しわの出現などは主に40歳ごろから目立つようになります。しかし、日焼け止めや帽子の使用などで日光にさらされないようにすることで、老化を遅らせることは可能です。

また、洗顔方法にも注意をしましょう。スポンジやたわしなどでこすって皮脂を落としすぎると、皮膚が乾燥しやすくなってしまいます。石けんを使ってなで洗いするだけでも十分です。体についても同様ですので、手の届く範囲は赤すりタオルなどを使わずに手と石けんだけで洗うようにしましょう。

体力・筋力の衰えを防ぐには

体を支える元となる筋肉や骨の力は、20歳くらいまでの間に発達し、それ以後はゆるやかに衰えていきます。筋肉などを作る成長ホルモンの分泌がこの年齢を境に激減するからです。しかし、歳をとってもそれなりに運動をしていれば、体力、筋力ともに衰えを遅らせることができます

逆に、日常最低限しか体を動かしていないと、体力・筋力ともに衰える速度が進んでしまいます。30代後半なのに、50歳代の平均以下しか筋力がないという人も、最近では珍しくありません。

歯のぐらつき・抜けを防ぐには

30代くらいではまだ現実的ではないかもしれませんが、「歯がぐらつき、抜けてしまう」のも老化現象のひとつです。これは歯周病などの病気が直接の原因です。ケア次第で80歳まで入れ歯のお世話にならずにいることもできます。

歯周病とは、歯みがきによって落としきれなかった食べ物のカスや細菌の固まり(歯垢)が歯と歯ぐきの間にたまり、毒素を出して歯ぐきなど歯の土台を弱くしてしまう病気です。そのうち、歯と歯ぐきの間に膿がたまり(歯槽膿漏)、最終的には歯がぐらついて抜けてしまいます。
15歳以上になると、歯の異常の大部分が歯周病によるものとなります。今は異常がなくても、歯を守る生活を怠ると、10年後には入れ歯や差し歯のお世話になる可能性が高くなります。

歯周病を防ぐためには、きちんとした歯みがき(デンタルフロスなどで歯と歯の間もしっかり落とす)を行うのが一番ですが、体そのものの防御力を保つことも大切です。例えば、唾液には殺菌作用のある酵素が含まれています。物をよく噛んで食べ、しっかり唾液を分泌させる習慣も意外と大事なのです。そのほか、お茶にふくまれるフッ素やカテキンも抗菌作用があるので、食後に飲む習慣を心がけたいものです。