疾患・特集

ゆがみストップのための簡単筋力トレーニング

地球の重力に抵抗して良い姿勢を保つためには、筋肉がしっかりついていないといけません。気軽にできて長続きするトレーニングをご紹介します。

腹式呼吸で、正しい姿勢と腹筋力を身につける

正しい立ち方

まずは実験。図のような正しい姿勢で立ち、お腹に手をあてて深呼吸を何度かしてみましょう。息を吸うと自然にお腹が膨らみ、息を吐くとお腹がキュッと引っ込むはず。これが腹式呼吸です。このとき肩が動いてしまう人は、肩を動かさないように意識してみましょう。どうしても感覚がつかめない場合は、あお向けに寝て深呼吸をしてみるとよいでしょう。感じがわかるはずです。

次に、背中を丸めて立ち、同じように深呼吸してみましょう。正しい姿勢のときほどはお腹が膨らまず、呼吸も何となく苦しい感じがしませんか?
さらに、イスに座って背中を丸めて深呼吸してみましょう。ここまでくると嫌でも肩が動き、胸が上がったり下がったりして呼吸している様子がわかるはず。これが胸式呼吸です。

腹式呼吸と胸式呼吸では、腹式呼吸の方が呼吸効率がよく、悪い姿勢で胸式呼吸になってしまう結果血流量は3分の1に減少するという実験もあるようです。これは、頭も体も疲れやすくなるということ。
また、腹式呼吸は腹筋を鍛える1番手軽な方法になります。いつでもどこでもできる筋力トレーニングは、正しい姿勢+腹式呼吸なのです。

プラスアルファの力加減で背筋力のトレーニングも!

  • ●正しい姿勢で立ちます。
  • ●腰に手を当て、腹筋と背筋を同時に収縮させます(息をゆっくり吐きながら、お腹を引っ込め、 肛門をギュッと閉じるようにします)。
    呼吸をしながら何度か繰り返します。通勤時の電車待ちなど、機会があるごとに意識的に行いましょう。

トイレの時間を活用して、ストレッチ&トレーニング

意識してても悪い姿勢を続けがちなオフィスワーク。できれば1時間に1度トイレに立って、こっそりストレッチで体を伸ばしましょう。体も頭もリフレッシュできること請け合いです。

体の左右を伸ばすストレッチ

体の左右を伸ばすストレッチ

  • 両足を腰幅に開いて立ちます。膝は少しゆるめ(ちょっと曲げる)、腹部を軽く引き締め、肛門も軽く閉じます。目を閉じて背筋をスッと上に伸ばします。リラックスした気分で2~3度深呼吸をしましょう。
  • 両足を揃えて膝を伸ばし、胸の前で手を合わせます。この姿勢で深呼吸をします。
  • 息を吐いたら、次は息を吸いながら手を合わせたまま上に伸ばし、両腕で頭をはさむような格好にして指先をさらに上に伸ばすような感じにしましょう。
  • ゆっくり息を吐きながら、腰(骨盤)を左に移し、上体は指先から右に倒していきます。指先の方に体を伸ばすように意識をして、10~20秒自然に呼吸します。
  • ゆっくり手をおろして(2)の姿勢に戻り、今度は逆方向に(3)と(4)を行います。

体の前後を伸ばすストレッチ

  • 体の前後を伸ばすストレッチ123 「体の左右を伸ばすストレッチ」の(1)~(3)と同じ動作をします。
  • 体の前後を伸ばすストレッチ4 ゆっくり息を吐きながら、腰(骨盤)を前に押し出し、上体は指先から後ろに倒していきます。指先の方に体を伸ばすように意識をして、10~20秒自然に呼吸します。
  • 体の前後を伸ばすストレッチ5 ゆっくり手をおろして(2)の姿勢に戻ります。
  • 体の前後を伸ばすストレッチ6 再度息を吸いながら手を上に上げるが、今度は両手を合わせないようにします。
  • 体の前後を伸ばすストレッチ7 息を吐きながら体を前に倒し、足の横の床に手をつき、足の後ろ側、腰、背中を伸ばします。10秒ほど自然呼吸をします。
  • 体の前後を伸ばすストレッチ8 そのままゆっくりと腰を曲げ、腰をおろしていきます(両膝をそろえ、かかとを床から上げないようにします)。そのポーズで10秒自然呼吸をし、ゆっくりと立ち上がります。