体のゆがみの影響は、腰痛や肩こりなど不愉快な症状として現われます。日頃の姿勢を見直すとともに、ゆがみを積極的に改善する体操も取り入れてみましょう。
以下の体操は、朝起きてからと夜寝る前に行うのが理想ですが、最初は1日1回で問題ありません。また、最初は様子をみながら無理のないように行い、慣れてから時間や回数を増やすのが鉄則です。現在腰痛などがある人は、かえって悪化させることもあるので医師の指導のもとで体操を行うようにしましょう。
左右にゆがんだ腰から足に効く運動
「あなたは大丈夫?体のゆがみの見分け方」のチェックで、左骨盤高位という判定が出た人向けの運動です。右骨盤高位の人は、右足で行いましょう。また、どちらかよくわからない場合は、この体操は省略しましょう。
- あお向けに寝て、左膝を曲げて左手を添え、お腹から胸にかけてゆっくり引き上げます。
- 右の手も左膝の上にあてて、その膝を右腕の方にゆっくり倒します。
- 左足を右の方に倒したままゆっくり膝と足を伸ばしてもとの姿勢に戻ります。
背中の筋肉を伸ばすストレッチ
ストレッチ1:逆さカメの子ポーズ
- あお向けに寝て両膝を曲げ、曲げた両膝に手をあてます。
- 両膝を胸の方にひきよせ、10~20秒、ゆっくり呼吸しながら静止します。
※(2)のところで、胸の方に引き寄せたり戻したりをゆっくり20回くらい繰り返すと、腰や背中の筋力がつく運動になります。
ストレッチ2:猫のポーズ
- 正座をして両腕を前に伸ばします。
- そのまま上半身を前に倒し、腰を後方に落とすように意識して背中を伸ばし10~20秒静止します。
ストレッチ3:エビのポーズ
- あお向けに寝て、両足を伸ばしたままゆっくり腰まで持ち上げます。
- 図のように腰を手で支えながら、両足を頭の上まで伸ばし、30秒~5分くらい静止します(膝を曲げないよう注意。最初は無理のないタイムでOK)。
※両足が頭の右側、左側にずれるのは体のゆがみのせいです。頭や上半身を波のようにうねらすと、位置を調整することができます(これによって体のゆがみも少しずつ調整されます)。
お腹の筋肉を伸ばすストレッチ
- マットやたたんだ布団を背中に置いて正座をします。
※このとき、右骨盤高位の人は右の足先を少し外に向けます。こうすると右膝が少し内側に入った格好になります(左骨盤高位の人は逆となります。左の足先を少し外に向けます。どちらかわからない人は、両足を真っ直ぐに普通の正座をします)。
- 両膝をできるだけ開かないようにして、上半身を後方に倒し、あお向けの姿勢になります。この姿勢で5分~10分くらい静止します。
※布団などの高さは、(2)であお向けになったときにももの筋肉が軽く突っ張る程度がいいでしょう。