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あなたも本当は肥満かも?自分の肥満度を知ろう!(BMI編)

本当の自分を知るのはちょっと怖いですね。でも、肥満は外見だけでは判断できないもの。放置すると肥満症やさまざまな合併症を引き起こす危険もあります。自分のBMIを判定したり、キャリパー法、水中体重法、インピーダンス法などで体脂肪率を測定してみることも重要です。

ちょっとコワイけど…肥満度を測ってみよう!

自分が肥満かどうかは気になるところですよね。自分の肥満度を知るために、まずは現在、肥満度を測るのによく使われる「BMI」と「体脂肪率」の違いと測り方を見てみましょう。

BMI(ボディ・マス・インデックス)って?

BMIとは、標準の体格指数のことです。1980年代以降、肥満度の指標として国際的に用いられてきました。身長に対して、どのくらいの体重ならば標準なのか?を知る目安でもあります。

体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)=BMI
(例)60(kg)÷1.65(m)÷1.65(m)=約22

日本肥満学会では、標準のBMIを22としています。
逆に、身長から標準の体重を求めたい場合は…

身長(m)×身長(m)×22=平均の標準体重(kg)
(例)1.65(m)×1.65(m)×22=約60(kg)

しかしこれは手軽ではありますが、あくまで「見かけ」しか分かりません。問題は「中身」です。同じ身長・体重でも、脂肪が多いのか、筋肉が多いのかで「中身」はぜんぜん違ってきます。仮にBMIで問題なくても、自分の普段の生活を振り返って、食べ過ぎや運動不足が思い当たる人は、体脂肪率もチェックすることが大切です。

体脂肪率って?

体脂肪率って?

BMIが体重と身長の比率・指標になるのに対し、体脂肪率は、体の何%が脂肪なのかという「中身」を知るもの。「見た目」で分かる皮下脂肪だけでなく、内臓についた脂肪や、血中の脂肪をトータルして知るためのものです。つまり「かくれ肥満」も見つけることができます。そもそも「肥満」とは、体の中の脂肪の割合が、健康に心配が出るほどに増えた状態のことなので、体重よりも、こうした体脂肪率の方がより正確な判断の基準となるのです。

体脂肪率は、かなり一般的に知られる基準となってきましたが、具体的にはどうやって測るものなのでしょうか。実は測るのが、かなり難しいもので、今までに水中体重法、空気置換法、ガス希釈法、アイソトープ希釈法、二重X線法(DEXA法)、カリウム法、インピーダンス法、TOBEC法、キャリパー法、超音波法、近赤外線分光法、CT法、MRI法など、いろいろな方法が開発されています。その中の代表的なものは次の通りです。

体脂肪率の測定法

皮脂厚計(キャリパー)法

キャリパーという機器で、二の腕の後ろ側や、肩甲骨の下あたりの皮膚をつまみ、その部分の皮下脂肪の厚さを測定します。その部分は、全身の体脂肪との関係が深いと言われていますので、そこから体脂肪率を算出します。この方法は簡単な上、安価ですが、正しく測定するのはかなり難しいため、技術が必要で、測る人によって値が異なりやすいようです。

水中体重法

油は水に浮きます。その原理を利用したのが、「水中体重計」です。つまり体脂肪の少ない人の方が浮きにくく、体脂肪の多い人は浮きやすい性質を応用するものです。測定する人を水槽に沈めて測るこの方法は、より正確な測定法として、大学や研究機関などで使われています。しかしやはり、これは専門家向けの方法で、誰もが日常的に測れるというものではありません。

インピーダンス法

現在、家庭用として広く使われているのが、この「インピーダンス法」を用いた体脂肪計です。体の中の電気抵抗を利用した方法です。
完璧ではありませんが、測り方をキチンとすれば、かなり正確な数値を求めることができるといわれています。何より良いのは、家庭で毎日、手軽に測れるということ。というのも、体脂肪率は1回測ったらおしまいというものではなく、長い目でその増減を見ていくことが肝心だからです。ただし、メーカーによって測定方法が異なるほか、同じ計器を用いても計測する時間、飲食の前後、健康状態などによっても大きく変化する場合がありますので注意が必要です。

体脂肪計が身近にない場合、まず下にあげたページで、自分の生活の「脂肪がたまりそう度」をチェックしてみましょう。このチェックで、かなり心配される場合は、定期的に体脂肪率を測りながら改善するようにしていくとよいでしょう。

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