この答えはYES。高コレステロールと深い関係がある動脈硬化。喫煙などによってさらに動脈硬化を進め、最終的には命にかかわる病気にかかってしまう可能性があります。
動脈硬化も最初のうちは特に自覚症状がありません。しかし、そのまま放っておくとどんどん進み、ある日突然発作を起こして倒れてしまうことも多いようです。動脈硬化が原因となる深刻な疾患を紹介しましょう。
心臓を動かす筋肉(心筋)に血液を送る動脈(冠状動脈)が、動脈硬化を起こした状態のことです。
危険信号は、運動や興奮したりすると、心臓や上復部あたりが重苦しくなること。前胸部が痛むこともあります。
脳内の動脈が動脈硬化を起こした状態です。このために脳に血液が送られなくなると、体のマヒ、失語などの後遺症が残ることが多いようです。このような症状を総称して「脳卒中」といいます。
危険信号としては、物忘れが増える、ぼんやりする、感情の起伏が激しくなる、頭痛やめまい、足のしびれ感がある、話そうとすると舌がもつれることが多いなどが挙げられます。
上記で紹介したのは、コレステロール値の高い人がかかる可能性の高い疾患です。このほか動脈硬化が原因で起こる病気には、腎疾患(腎硬化症など)、末梢動脈の動脈硬化、目の動脈硬化(眼底出血)などがあります。
動脈硬化を進める条件は、高コレステロールだけではありません。実際には次の表の諸条件がそれぞれ影響しあっています。思い当たることが多い人は要注意です。できるところから少しずつ改善していきましょう。
なお、思い当たることが多いものの、ここしばらく検査を受けていない場合は、まずは健康診断や血液検査を受けることをおすすめします。
高血圧 | 動脈の内壁に常に高い圧力がかかるため、内壁が損傷されやすいです。特に脳や腎臓の動脈硬化が多くなります。 |
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高脂血症 | LDL(悪玉コレステロール)が多い高コレステロール血症は、動脈の内壁にコレステロールが染み込みやすく、アテローム硬化(粥状動脈硬化)を促進します。特に狭心症や心筋梗塞などを起こしやすいです。 |
糖尿病 | 糖尿病の人は、中性脂肪や総コレステロール値の高い人が多いです。また、HDL(善玉コレステロール)が低くなる傾向もあります。 |
喫煙 | 1日1箱以上たばこを吸う人は、狭心症や心筋梗塞になる確率が吸わない人の約2倍という調査結果があります。たばこのニコチンは血液の粘性を高め、動脈壁内の中膜を傷つける作用があるためです。 |
肥満 | 肥満度が高くなると、LDL(悪玉コレステロール)が増えてHDL(善玉コレステロール)が減るといわれています。 |
ストレス | ストレスが増えると血液中のコレステロールが増えてしまいます。また、高血圧や糖尿病なども 誘発しやすいようです。 |
運動不足 | 運動不足が続くと、血液中の中性脂肪やコレステロールが増えてしまいます。 |
甘い物または飲酒 | 大量の飲酒は中性脂肪を増やし、脳卒中の危険性が高まってしまいます。また、甘い物の摂り過ぎも中性脂肪を増やしてしまいます。 |