疾患・特集

風邪対策の究極の極意なり!

風邪には医学的な治療方法というものはありません。たかが風邪と軽く見ずに、十分な休息をとって安静にすることが、とても大切な「風邪の治し方」です。風邪をひいたときに気を付けたいポイントをまとめました。

風邪には治療方法がない!

風邪のウイルスを殺せる治療方法はありません。結局は、「きちんと休み」自分自身の体がウイルスに打ち勝ってくれるのを待つ、応援するのが一番の「治し方」なのです。
そして日頃から免疫力のつく生活づくりをすることが、風邪にかからない、かかっても軽く済むなど、早く治せる方法となります。

風邪対策の基本は十分な休息!

風邪の治し方

わかっていてもなかなかできないのが、「十分な休息」をとるということ。よくあるのが、咳や鼻水など、風邪の代表的な症状が現れ、「風邪かもしれない」と思っても、「まあ大丈夫だろう」ですませてしまうケースです。忙しい生活を続け、そして結局、風邪をひいてしまった経験のある人は多いのではありませんか?
確かに、忙しいときはなかなか休息がとれないものです。日常生活を送っているうちに、自然に治っていることもあります。しかし、せっかく風邪のひき始めを自覚していたのに、休む時間を惜しんだばかりにこじらせてしまった場合は悔やみきれないものです。たかが風邪と軽く見ずに、十分な休息をとって安静にすることは、とても大切な風邪対策といえるでしょう。

温度・湿度コントロール

ウイルスは高温・多湿に弱いです。風邪をひいている人の場合、寒いと発熱は必要以上に進むので部屋は暖かくしましょう。だからといって部屋を30度にも上げてしまうと、体の抵抗力がなくなり、良くありません。最近は一年中エアコンで快適な生活がおくれます。しかし、少しは寒さへの抵抗力を培わなければ、かえって自律神経が弱くなってしまいます。しかもエアコンだけでは、乾燥が進みます。冬は部屋を20~25度にし、むしろ湿度の方を上げましょう。部屋の湿度を上げる方が、薬を飲むよりも、よほど予防・回復にも有効です。湿度が50%になると、ウイルスは約3%の生存率しかありません。できれば加湿器を併用し、60~80%にしましょう。

バランスのとれた栄養を

忙しいと、栄養バランスがどうしても偏りがちになります。特に不足しがちなのが、食物繊維の多い食品やビタミン類です。しかしよく知られているように、風邪を治すにはやはりビタミンCが必要です。ウイルスに荒らされた細胞の再生を1~2週間で回復するように助けます。ただし、本格的な風邪のときには、通常の5~10倍は必要となるので、とても食品からでは摂りきれません。ビタミン剤や健康補助食品に頼るのも良いでしょう。特定保健用食品(トクホ)なら厚生労働省にも認められているので安心です。
風邪といえばおかゆというイメージをお持ちの方も多いでしょう。極端に食欲が落ちている場合はそれで良いのですが、食べられるうちは食べられるものを食べましょう。意外とたんぱく質なども不足しやすいので、たまごを使ったものなどが良いでしょう。とにかく栄養のあるものを食べ、水分を十分に摂ります。ただの水だけではなく、スープやヨーグルトなどもおすすめです。
これらは風邪にかかる前も同様です。特に忘れがちなのが冬の水分補給。湿度の嫌いなウイルスを水でやっつけましょう。

冬も有酸素運動

もちろん風邪にかかる前の予防としてですが、普段からウォーキングなどの運動をおすすめします。軽い有酸素運動は血行が良くなり、過剰な暖房に頼らずに体を暖める能力をつけることができます。またウイルスを発見・撃退する白血球のパトロール回数が多くなるので、それだけ風邪にかかりにくくなります。
ただし、あまり激しい運動をすると、口呼吸になり、のどの奥にウイルスが取りつきやすくなるので、気をつけましょう。
あくまで無理のない範囲で試してみてはいかがでしょうか。

手洗い

風邪にかからないためには、やはり人込みは避けたいところです。人が集まるところには、ウイルスも集まっているからです。ウイルスがたくさんついていると思われるものは何でしょうか?
推定では、カラオケボックスのマイクが一番多いとされています。続いて、公衆電話の受話器、満員電車の吊革となっています。ならばそれらに触らなければ、大丈夫なのでしょうか?ということも残念ながらありません。
ウイルスは「いない場所はない」と言ってもよいほど、そこら中に存在しています。しかし逆に、カラオケマイクに触ってしまっても大丈夫な方法があります。それは基本中の基本「手洗い」です。空気中に浮遊しているウイルスが直接のどに感染する以上に多いのが、手についたものが口に入るというパターンです。ならば、口に入る前に手から洗い流してしまいましょう。

ストレスの解消

残業、体の冷えなどで、体に余計なストレスを与えない生活を作りましょう。ストレスは自律神経を弱め、免疫力・抵抗力が低下します。これは体だけのストレスではありません。心のストレスでも、体に影響があります。ある医師によると、張っていた気持ちが急に弛んでしまったときや、心が深く傷ついたとき、ヒトは風邪にかかりやすくなります。もしかすると、あなたにも身に覚えがあるのではないでしょうか?そんなときこそ、自分に優しくしましょう。

マスク

まず風邪のウイルスの玄関口が「鼻」と「のど」です。そこでウイルスを防ぎきれれば、全身が風邪になることはありません。しかし、冬は乾燥でのどが痛んでしまいます。なるべく口呼吸をしない、よく水分を摂って、のどを乾かさないなどします。そこで、おすすめが「マスク」です。
ウイルスはごく小さいものなので、マスクの繊維をラクに通りすぎることができます。それでもウイルスの侵入を約3割減らすことができます。すでにかかってしまっている人の場合、せきやくしゃみで2~3メートル先まで、10~200万個ものウイルスをまき散らすことになるので、エチケットとして使いましょう
さらに良いのは、口や鼻が乾きにくくなることです。「ちょっとマスクは恥ずかしい…」という方は、外出中にシュガーレスのアメやガムはどうでしょうか。だ液が出て、口が乾きにくくなります。もちろん、くしゃみをするときは口だけでなく鼻までハンカチでおおってしましょう。

たばこ

喫煙者で毎年、風邪をひきやすいという人は、たばこの影響を疑った方が良いかもしれません。たばこは風邪ひきには厳禁です。たばこ1~2本でも大量のビタミンCが破壊され、のどの修復が大幅に遅れてしまいます。そして、ウイルスが取りついて大活躍している「のど」の粘膜に対し刺激が強すぎます。悪くするとウイルスをやっつけきれず、肺炎ということもありえます。

■関連記事