次々に新らしい製品が出る歯ブラシや歯みがき粉。選ぶためのポイントを考えてみましょう。「安いから」「よく宣伝しているから」ではなく、「自分の歯に良いから」という視点で、しっかり選べてこそ「通」です。
買おうとしている歯ブラシで、アナタは何をしようとしているのでしょうか?歯垢をしっかり落としたい、歯と歯のすき間もしっかりみがきたい?
みがきにくい奥歯用、歯周ポケット用、それぞれで選ぶべき歯ブラシは違うはずです。
まずは何をしたいのかをハッキリさせましょう。そして必要なら、用途別に何本かそろえるのも楽しいでしょう。
「かたい・ふつう・やわらかい」とわかれていることが多いのですが、歯垢(プラーク)を落としやすいことから、ふつう~硬めのものを選びたいものです。あまり柔らかいものでは、毛先がネバネバ歯垢に対抗しにくいようです。ただ硬いというだけではなく、弾力性のあるものを見つけましょう。
すでに歯周病などで歯ぐきにトラブルが発生している場合は、柔らかめのものにしましょう。
ブラシの毛の長さはブラッシング方法にもよりますが、毛先を軽くあて小刻みに動かす方法では「短め(10mm以下)」の方が効果的です。
選ぶ際の成分のポイントは以下の通りです。
歯みがき粉 | 効用のポイント |
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フッ素入り | フッ素は歯を強くし虫歯の予防に効果があります。 |
アパタイト入り | C1程度の初期の虫歯に、歯の成分であるアパタイトが沈着して、虫歯が修復されると言われています。しかし唾液にも同様の効果があります。 |
液体歯みがき | 主な目的は、口の中をスッキリさせるため。細菌の増殖をおさえる薬用の成分が入ったものは、ドラッグストア・スーパーなどで買えます。 |
酵素入り | 酵素が歯垢(プラーク)を分解するといわれています。 |
血行促進剤入り | 歯ぐきの血行を良くすることで歯周病の予防効果があります。 |
歯ブラシ1本、どのくらいの期間使っていますか?
歯垢(プラーク)を落とすという目的を考えると、歯ブラシの寿命は1ヵ月ほどです。毛先がひらいてしまうと、ブラシが目的の場所にうまくあたらず、次に示す通り、歯垢を落とす効率がいちじるしく下がってしまいます。また、毛先が開いていなくても、1ヵ月使うと弾力性が失われ、毛先そのものが傷んでいるので、やはり歯垢は落としづらくなっています。
新しい歯ブラシ
替え時歯ブラシ
役立たず歯ブラシ
歯ブラシ1本と自分の歯1本ではどちらが大切ですか?「もったいないから」で、歯垢の落とせないブラシを使い続けると、自分の歯の将来が「もったいない」ことになりかねません。健康づくりの道具には、必要なお金をかけるようにしましょう。
このグラフが示す通り、毛先が開いてしまった「役立たず」の歯ブラシでは、新しい歯ブラシの約60%しか歯垢を落とすことができません。毛先が痛んでしまったものを使っていては、せっかく頑張ってブラッシングをしても、60%の効果しか得られないのです。