昔、おばあちゃんから「風邪には辛いものが効く」と言われたことはありませんか?この効果を科学的に検証しました。風邪に効く特性スープのレシピもご紹介します。
昔、風邪をひいたときにおばあちゃんから「風邪には辛いものが効くのよ」と言われたことはありませんか?日本では、とうがらしよりもねぎやしょうがなどがよく用いられたようですが、とうがらし大国のひとつ、インドの医学書では、とうがらし入りのお湯でうがいをすることなどが勧められていました。
そんなとうがらしの薬用効果を、科学的に解明しようとする研究者が増えています。それらの研究からわかってきたことは…
鼻の中から気管支、肺まで、すべて粘液に覆われています。粘液には肺の奥で作られるものがあり、気管支、鼻や口へと登って蒸発しています。重力に反して粘液が上っていけるのは、粘液がサラサラの液体だからです。
ところが風邪などの呼吸器系の病気になると…
粘液が濃く、ねばねばしてきます。
健康なときのシステムで、粘液を鼻や口まで運べなくなります。
咳が出ます。咳をして粘液を鼻や口に運ぼうとします。
また、粘液がベッタリはりつくことで、気管内に炎症を引き起こします。
咳止めの飲み薬は、まず胃粘膜の細胞を刺激して、脳の「粘膜運動中枢」に信号を送ります。この信号を受けて脳は気管支の分泌腺に「水分を出して粘液を薄めろ!」という命令を送ります。
実は、とうがらしの辛味成分カプサイシンにも、これと同じようなはたらきがあります。
とうがらしを食べると白血球の一部が活発に動くようになるという報告もされています。とうがらしを食べた12時間後に、その動きが3倍も良くなったといいます。白血球にはウィルスから体を守るはたらきがあります。その動きが良くなるのだから、ウイルスなどの外敵への抵抗力も強くなると考えられています。
風邪に効く食べ物はとうがらしだけではありません。しょうが、にんにく、ねぎなど、日本でよく使われる香味野菜には、殺菌、抗菌力など風邪を治す成分が含まれています。「風邪ひいたかな?」というときに、これらをたっぷり使ったスープを飲んでみましょう。いろいろな作り方がありますが、もっとも簡単にできる方法をご紹介します。材料は、好みに応じて増減してください。
■材料(1人分)
しょうが、にんにくを1/2かけ、ねぎのみじん切り大さじ1杯、とうがらしのみじん切り(小口切りでもいい)を小さじ1杯、インスタントスープ(お吸い物、中華スープ、コンソメスープなど)
■作り方