疾患・特集

リラックスの達人に!

熟睡は環境や寝具だけでは得られません。実は一番大切なのは、寝るための「準備」です。寝る前に誘惑が多いなら、自分で意識して安眠を作っていき、たまったストレスを解消しましょう。

寝る前のリラックス・タイム

リラックス・タイム

睡眠の主な目的は、脳の休息にあります。
しかし、寝る直前まで神経が興奮していては、休息のためのクールダウンができず、寝付きも眠りの深さも悪くなります。深夜までゲームやパソコン、刺激的なテレビを見てからでは睡眠の質は悪くなり疲れがたまります。自分の神経を少しずつ休めていく明るさ(暗さ)・静けさ・音楽・香りなどでリラックスをしましょう。
また寝る前に家族との団らんをした人の多くが、良い眠りを得られています。

寝るタイミングを逃さない!

睡眠で大切なのは、眠り始めのノンレム睡眠で、いかにぐっすり休めるかということ。
人間には本来、ノンレム睡眠を得やすい時間帯というものがプログラムされています。それは寝付いてから2~3時間後です。
「美容のためには12時前に寝る」という説は、最も深いノンレム睡眠時に成長ホルモンが出やすく、お肌の生まれ変わりを助けるからという理由です。

休むために動こう!

「寝付きが悪い」「ぐっすり眠れない」「スッキリ起きられない」という悩みの多くは、特に昼間の運動不足が原因であることが多いようです。眠気は体の奥の深部体温が下がるときにやってきます。そのためには、深部体温をいったん上げると、その後、下がっていく時に入眠しやすくなり、眠りの質も良くなります。しかも下がり方が急なほど眠気を誘います。
運動は深部体温を上げ、1日にメリハリをつける良い手段なので、うまく活用しましょう。夕食の後、軽く散歩するだけでも効果があるようです。

入浴で血行良く

お風呂に入ると「暖まる」とよく言いますが、それは血液が体の奥から、表面に集まってくるということ。お風呂を出てもしばらくは血液が体表面近くに留まり放熱するので、体温は下がり始め入眠しやすくなるのです。
ただし、熱い湯で肩までじっくりつかってしまうと、刺激が強すぎて神経が興奮してしまうので、ぬるま湯で半身浴をしましょう

食べ物・飲み物・食べ方を工夫

神経を静めるビタミンB・カルシウム、体内で睡眠物質に変わるトリプトファンを含む牛乳は、睡眠に良いと言われています。
逆に眠りを浅くしてしまうのは、カフェインの入ったコーヒーやお茶です。特に寝る2時間前には口にしないほうがいいでしょう。消化に悪い揚げ物やスナック菓子なども、神経が刺激されて良くありません。睡眠障害を引き起こす直接的な原因となります。

お酒は逆効果!

寝酒は、良い睡眠にとって逆効果になることも多いようです。飲みすぎれば神経が高ぶり、寝付きが悪くなります。またアルコールには覚醒物質が含まれるので、眠りの質を悪くし、夜中に目が覚めることなどもあります。
一番恐ろしいのは、本来自然であるべき入眠を、お酒に頼るようになり、アルコール依存症に陥ることです。「眠れないから」と思う分だけ、酒量も増えていきます。
一時的な不眠の場合、リラックスするために少量のお酒は効果もありますが、安易に繰り返しお酒に頼るくらいなら、睡眠薬を処方してもらった方が安全とも言えます。
以上を胆に銘じておきましょう。