ワキは自分の鼻に近い分ニオイが気になりやすく、自分はワキガではないかと悩む人も多いようですが、実際にワキガ体質の人は日本人の場合10~20人に1人程度のようです。ニオイが気になる人は汗をこまめに拭き取るなど清潔を心がけましょう。
人間の汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
前者のエクリン腺はほぼ全身にくまなく分布しており、体温調節を担当しています。ここから出る汗の主成分は、塩分を含んだ水です。
一方、後者のアポクリン腺は、ワキの下をはじめ乳輪、へその周囲、外耳道、外陰部、肛門の周囲など限られた部分にのみ分布し、毛穴に付随した形で開口しています。
このアポクリン腺から出る汗の成分は、脂肪・鉄分・色素・蛍光物質・尿素・アンモニアなど。汗といっても粘り気のある乳白色がかった液体です。
「体臭」に関わってくるのは、このアポクリン腺のほうとなります。分泌される汗自体はほとんど臭いませんが、空気に触れると変質しやすく、皮膚表面の細菌によって分解されると独特のニオイを発するようになります。これが体臭というわけです。エクリン腺からの汗は、このニオイを広がらせる役目を果たします。
ちなみに、いわゆるワキガ体質(腋臭症)の人は、そうでない人に比べて、このアポクリン腺の数が多いようです。
ワキガの人には下に挙げたような共通項が見られるといいます。当てはまるからといって必ずしもワキガ体質とは限りませんが、ひとつの目安にはなるかもしれません。
朝出かける前と夜帰ってから、殺菌効果のある薬用石けんを使って洗うと効果的です。
消臭効果の高い天然フラボノイドをしみこませた汗拭きシートも市販されています。
かいた汗をすばやく吸ってくれるものを。消臭肌着なるものも売っています。素肌の上にワイシャツやブラウスを直接着るのはやめたほうがよいでしょう。
脂肪は皮下組織に蓄積され、アポクリン腺や皮脂腺を刺激してワキガ臭を強くします。肉よりは魚や野菜(特に緑黄色野菜)など、高栄養・低カロリー食品がおすすめです。
スプレーのほか、スティックタイプ、ロールオンタイプもあります。殺菌力の高いワキガ治療クリームや、ジェルタイプのものまでいろいろあります。必ず皮膚を清潔にしてから使うこと。また香り付きのものは体臭と混ざってかえって悪臭になりかねないので、無香性のものがおすすめです。
手術方法は大きく分けて2つあります。