学生時代とは大きく生活環境が変わった新入社員。この時期は、抑うつ状態に陥りやすいそうです。あなたの周りの新入社員は大丈夫ですか?暖かく厳しく見守っていきましょう。
新入社員研修が終わり、職場の配属となって1ヵ月余りが経った6月頃、朝起きるたびに吐き気や腹痛に襲われ、遅刻や欠勤を繰り返す…。そういった症状が、希望に燃えて新生活を始めたはずの新社会人に現れるのが、五月病ならぬ、いわゆる「六月病」です。六月病も五月病と同様の俗称であり、医学的に認められた病名ではありません。その正体は、生活が急変したことによるストレスが原因の適応障害だと考えられています。
主な症状として次のようなものがあります。
六月病と聞くと、うつ状態や無気力、不安感、焦燥感といった、どちらかと言えば、心身ともに弱っている印象を受けるかもしれません。しかし、適応障害であれば、乗り物の無謀な運転やケンカ、物を破壊する行為など、むしろ言動が激しくなるという一面もあります。
症状を抑えるには、ストレスの元となっているものから距離をとることが有効となります。場合によっては、薬物療法や心理療法などが必要となることもあります。
俗に「六月病」と呼ばれる状態になるのを防ぐために大切なのは、現実をあるがままに見つめ、明るく素直に順応することです。新しい環境に早く慣れるように努力し、失敗をしながら仕事を覚えるくらいの楽な気持ちで毎日を過ごすようにすれば、ストレスも少なくてすむでしょう。そのためには、経験豊かな上司、同僚の温かくも厳しい目が必要となります。
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