疾患・特集

果物をたくさん食べると生活習慣病を防げる?

「みかんが色づくと医者が青ざめる」

ことわざにもある通り、果物をたくさん食べると、がんや高血圧、心臓病などの生活習慣病を防ぎ、健康を増進して、医者要らずになることが最近の研究で分かってきました。
果物に含まれるビタミン類、カリウム、鉄、たんぱく質、食物繊維など栄養素のほか、ポリフェノール化合物、多糖類などの微量元素が、複雑に相互作用して、さまざまな生理作用を発揮するというのです。
米国立がん研究所(NCI)などは、野菜や果物の多いメニューを置く店を「優良店」に認定するキャンペーンを始めています

日本人一人の年間消費量は42.8kg

英国の全国心臓フォーラムは、果物と野菜の一人当たりの1日平均消費量が現在の約250gから400gになれば、心臓病による死者が20%減少すると推測しています。
日本人一人当たりの果物の消費量は、少ないといわれる英国よりさらに少なく、年間で42.8kg、1日約120gです。果物を食事の「デザート」と考えず、欧米人のように「最後の一皿」として、もっと取る必要がありそうです。
食べ方は「生のまま」がおすすめ。ビタミンCは調理によって減少し、食物繊維はジュースに加工する過程で捨てられてしまうからです。

一人当たりの果物の消費量(kg/年)

オランダ 146.0
イタリア 129.5
スペイン 107.2
カナダ 86.1
フランス 83.0
オーストラリア 77.3
デンマーク 66.1
米国 62.8
英国 61.7
日本 42.8
インド 28.4
中国 14.9

出典:国際農林水産統計(1996年)から