疾患・特集

肝臓・胆道の検査値

肝臓障害を調べるGOT・GPT

細胞内酵素であるGOT・GPTが血中で増加した場合、肝臓障害、心筋梗塞、溶血などの診断の手がかりになります。GPTは特に肝細胞の変性・壊死に反応します。また、疾患によってGOT・GPTの比率が一定傾向を示すことも診断の目安になります。
正常値はGOTが5~35KU/dl、GPTが5~25KU/dlです。ただし、飲酒後や運動後は上昇傾向があるので検査前には避けましょう。体重増加やステロイド剤服用にも影響されます。

アルコール性肝障害の指標に有用なγ-GPT

GOT・GPTと同じくたんぱく質を分解する酵素の一つです。肝臓に毒性のあるアルコールや薬剤などが肝細胞を破壊した時や、結石・がんなどで胆管が閉塞した時に血中に出てきます。
肝臓や胆道に病気があると外の酵素よりも早く異常値を示します。特にアルコール性肝障害の指標に有用です。正常値は成人で40単位以下です。

こう質反応を調べるTTT・ZTT

肝臓の異常でγ-グロブリンの上昇やアルブミンの低下が起きると、こう質反応(コロイド反応)を起こします。これを調べるのがZTT(硫酸亜鉛混濁試験)です。正常値はTTT0~クンケル単位、ZTT2~14クンケル単位です。