疾患・特集

血液・尿検査はこのように行われる

1回の血液検査で数十項目の測定が可能

「検査機器の進歩」というと高度ME機器に目が向きがちですが、一般的な臨床検査に使われる機器も日々向上しています。
最も基本となる血液検査は、たった1回の採血から数十項目にわたる測定が可能です。その中には血沈(赤沈)のように採取した血液をそのまま検査する方法と、血球、血しょうなどの各成分に分離して検査する方法があります。
例えば「生化学自動分析装置」は、血液中に含まれるコレステロール、血糖、中性脂肪などの量を自動的に測定する装置です。多数の項目を同時に測定できる便利な機器です。「全自動免疫測定装置」は、免疫反応で生じた血液中の抗原や抗体の量を測定します。がん発生により血液中に現れる、腫瘍マーカーの量も測定できます。

基本的な尿検査

尿検査も基本的な検査です。こちらも、色や量、比重など尿をそのまま調べる方法と、尿中の成分を調べる方法があります。「尿沈査の顕微鏡検査」では尿を遠心分離器にかけて採取した沈殿物を顕微鏡で観察します。pH、タンパク、糖、ウロビリノーゲン、潜血、ケトン体、比重、亜硝酸塩などの成分検査を一度に行う「尿自動分析装置」も有用です。これは糖尿病や腎臓病の診断にも使われます。