疾患・特集

だ液は、食物を湿らせ食道を通過させやすくする

食物を消化する活動のスタートがだ液の分泌

消化活動という食物を加工する巨大なオートメーション・システムのスタートが、だ液の分泌です。
この消化作業は、食物を口に入れる前から始まります。食欲をそそる食物を見たり、おいしそうな匂いをかいだりした瞬間から、頭の皮膚と頭蓋の間にある3対のだ液せんがだ液を作り始めます。

口腔内や歯の浄化・殺菌にも役立つ

口の中に食物が入ると、上あごと舌で食物とだ液を混ぜ合わせながらすりつぶします。だ液は食物を湿らせ、柔らかくして食道を通過しやすい状態にします。
同時に、だ液に含まれるプチアリンという酵素によって、炭水化物の一部を分解し始めます。
また、だ液は口こう内や歯の浄化・殺菌にも役立っています。
1日に分泌されるだ液の量は成人で1~1.5lにものぼります。だ液は約pH7.0で中性です。
歯周炎、口内炎、発熱時、糖尿病などで酸性に傾くと、だ液中のカルシウムが溶け出して歯に悪影響を与えます。