疾患・特集

ストレス解消は東洋医学の得意技

3000年の歴史が知っていたストレス

ストレスは、細胞や臓器の中から病巣を取り出して治すような病気ではありません。
神経、免疫、内分泌の相互ネットワークが過剰な適応反応を繰り返す内に乱れ始め、その結果生まれる複雑な病態です。
ですから、ストレスを考える時は、生体を総合的に捕らえなくてはならないのですが、このような考え方は、3000年以上の歴史を持つ東洋医学の基本姿勢に通じるものなのです。

生体はブラックボックス

東洋医学では、生体を精神的なものも含めて生命活動を行う一つの制御系と捕らえることを基本としています。
診察の時には生体内は一種のブラックボックスで、その中をのぞき込むことよりは、どのような異常が表現されているか、という出力系を観察することに重点が置かれます。
そして、何らかの異常が見られた場合、ブラックボックスの中の「気・血・水」の制御にゆがみがあると考えて、そのゆがみを正す治療が選択されるのです。
この考え方は、器質的な病巣がなく、病態との因果律を明確にできないストレスの治療には便利なのです。