アメリカの医師フリードマンが、心臓病の外来で待合室のいすの前の部分が異常に早くすり切れるのを見付けたのは、1950年後半のことです。
そこで待合室の様子を観察すると、心臓病患者はわずかな時間を待つことにもイライラした様子で、すぐに立ち上がれるように浅く腰掛けている人が多く、いすのすり切れはそのためであることが分かりました。このことから、心臓病患者にはある特徴的な性格が多いことが分かってきたのです。
これが、タイプA行動パターンです。
この性格は、同じような職場環境にいても、外の人に比べて強いストレス反応を起こしやすいことが分かっています。あなたのいすは、外のいすよりもすり切れていませんか?
タイプA行動パターンは、過度に競争心が強く、攻撃的でせっかちであることを特徴とします。
この性格傾向の強い人は休みなく他人や自分と競争し続け、時には時間との競争や自分の運命にさえ挑戦するのですから、慢性的に闘争的な反応を続けることになります。
その結果、ストレス反応を強く起こすために血管、心臓の病気になりやすいというのです。
性格面 |
強い目標達成衝動 競争心おう盛 野心的 時間に追われている感じをもつ 性急でいらつきやすい 過敏で警戒的 |
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行動面 |
爆発的で早口のしゃべり方 多動である 食事のスピードが速い 一度に多くのことをやろうとする いら立ちを態度に表す 挑戦的な言動 特徴的なしぐさや神経質な癖 |