疾患・特集

燃え尽き症候群

登りより難しい下山ルート

「人生、山あり谷あり」は、しばしば谷にいる人への励ましの言葉で使われます。しかし、山に登りつめた人も時に注意が必要です。
ノルマに追われる仕事をやり終えた時、目標としていた地位を手に入れた時、達成感と共にぽっかりと心に空いた穴を感じたことはないでしょうか。
燃え尽き症候群は、日本では「仕事没頭型人間が課せられた仕事に誠心誠意打ち込み、目標を達成した途端、目標を失うとともに力が尽きてしまうこと」と定義されます。目標を持って登っている時よりも登りつめた後の対応が難しいのは、登山とよく似ています。

ハイリスクの条件

燃え尽きやすい条件には、以下のようなものがあげられます。

  1. 職場での心理・対人的ストレス
  2. 仕事にかかわる知識・技術・行動力の欠如、職場での無力体験
  3. 過大もしくは過少期待

30代後半以降のサラリーマンの6割がストレスを感じているという現実に共通する環境といえます。
仕事に心的エネルギーをすべて使って最後にはこかつしてしまわないように、仕事以外の生活で仲間をつくったり、趣味を持つといったストレスのはけ口を持つことが大切です。