疾患・特集

アルコール依存症の初期症状

なぜ禁断症状になるのか

アルコールには脳の神経を抑えるはたらきがあります。アルコール依存症になると、アルコールが脳に与える影響も強くなり、脳の神経も長時間抑制されることになります。
このような状態で、お酒を飲むのをやめたり、極端に量を減らしたりすると、イライラ感や不安感が出てきたり、吐き気やおう吐、どうきや発汗、あるいは寝汗や不眠などの症状が起こってきます。
この症状は禁断症状とか退薬症状あるいは離脱症状といわれるものです。これは、今まで長時間抑制されていた脳が、急にはたらき始め過剰な活動をするためではないかと考えられます。

お酒の量を自分でコントロールできるか、できないか

そして、この禁断症状を止めるために、朝からアルコールを飲んだりして、一度飲みだしたら止まらなくなります。1回に飲む量が少なくても、1日に何回も飲むようになると病的な飲酒パターンとなり、アルコール依存症と見なされることになります。
ですから、毎日お酒を飲むことが習慣化されていても、お酒の量のコントロールが自分で十分にできるところが、本人は常習飲酒の延長線上にいると確信していて、自分がアルコール依存症であるとは、なかなか認めません。