疾患・特集

血中アルコール濃度の測定方法

測定方法の発展の経緯

アルコール濃度の測定は、1922年(大正11年)にスウェーデンのWidmarkが、エタノールの揮発性と還元能力を応用した拡散法を発表したことから始まりました。
この方法は簡単なのですが、エタノールに特異的なものではなく、アセトンやアンモニアなどの影響を受けました。ですから、糖尿病や尿毒症を患っている人では正確な測定はできませんでした。
その後、蒸留法、酵素法と色々考えられてきました。現在ではガスクロマトグラフィという機器を使った方法が、精度が高いのでよく用いられています。また、酵素法による測定用キットとして、試薬が市販されていて、病院などでも比較的簡単に測定することができます。

血中アルコール濃度を出す算式

また、簡易的に飲んだアルコール量を基に、計算によって血中アルコール濃度を出す算式もあります。

アルコールの血中濃度(%)
  飲酒量(ml)×アルコール濃度(%) =───────────────────       833×体重(kg)

例えば体重60kgの人がビール大瓶1本飲むと、この計算式ではその血中濃度は0.063%というようになります。