疾患・特集

問題飲酒の早期発見法(CAGE、AUDIT)

スクリーニングテスト

アルコール依存症はお酒の飲み方を間違えると、誰でもなる可能性があります。そして、アルコール依存症は適切な治療を受ければ必ず治ります。ですから、何らかの健康障害をすでに起こしているか、近い将来に起こす可能性がある人を問題飲酒として、早期に発見することが大切になります。

そのためにアルコール依存症を見つけるためのスクリーニングテストがよく利用されます。なかでも問題飲酒を見つけるのには、CAGEとAUDITというテストがよく使われています。CAGEは欧米で考えられたテストですが、日本語に訳されたもののあります。簡単な4つの質問からなり、回答は「はい」「いいえ」の二者択一です。AUDITはWHOの6カ国の共同研究の結果でき上がったテストです。10項目の質問からなり、現在の問題飲酒だけでなく、将来アルコール問題を引き起こす危険因子についても分かるようになっています。

日本における問題

ところが、まだまだ日本ではアルコール関連問題の早期発見、早期治療は十分には行われていません。今後、地域の健康診断や人間ドック、病院各科の外来でスクリーニングテストの効果的な活用が期待されます。