疾患・特集

たばこの死亡リスクと他の死亡リスクの比較

たばこは酒より悪くない?

泥酔してへたりこむ人を見れば「お酒に比べれば、たばこなんてカワイイもの」と思えます。「たばこより仕事のストレスの方がキツイよ」と思う毎日もあります。ある日、突然、事故で亡くなってしまう人もいます。
しかし実際に、たばこによる死亡リスクを推定してみると、そのリスクの高さ・キケン度は明らかです。
下の表が示す通り、100万人あたりの死亡数を見ると、アルコール関連が541人、交通事故が187人に対し、たばこは能動喫煙で7,000人にもなります!
しかし、逆に、たばこをやめさえすれば、このキケンなリスクから脱することができるのです。

米国における種々の活動による推定リスク:1985年

活動または原因 100万人あたりの年間死亡数(人)
能動喫煙 7,000
アルコール 541
  事故 275
  疾患 266
交通事故 187
  アルコール関連 95
  アルコール非関連 92
仕事 113
水泳 22
受動喫煙 19
そのほかの大気汚染 6
サッカー 6
感電死 2
落雷 0.5
蜂刺され 0.2
バスケットボール 0.02
全死因 8,748
全てのがん 1,917

出典:U.S. Department of Health and Human Services 1989より

10万人あたりの生涯リスク

活動または原因 100万人あたりの年間死亡数(人)
喫煙で早死にする 50,000
喫煙による肺ガンで死ぬ 20,000
受動喫煙で早死にする 5,000
受動喫煙による   
  心筋梗塞で死ぬ(a) 3,000
  低体重児 2,000
  気管支喘息 2,000
  肺がんで死ぬ(b) 1,000
  乳幼児突然死(c) 100
  早死に(a+b+c) 4,100
交通事故死 1,000
アスベスト使用住宅に住み肺がん死 10
環境汚染物質の許容基準 1
胸部X線撮影(1回)で肺がんになる 0.5
胸部X線撮影(1回)で白血病になる 0.05

出典:松崎道幸 1998より