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運動はインシュリンの効果を上げて糖尿病の予防効果につながる

インシュリンは、ブドウ糖の利用、たんぱく質の合成、中性脂肪の形成・貯蔵を促進する生命維持にとって不可欠のものです。インシュリンの分泌が低下すると、血糖が上がってしまい、その状態が続くと糖尿病になります。糖尿病は最悪の場合、細小血管症、動脈硬化、糖尿症性神経障害などを引き起こします。

生命活動に不可欠なインシュリンのはたらき

インシュリンは、すい臓のランゲルハンス島というところから分泌されています。
ブドウ糖の利用、たんぱく質の合成、中性脂肪の形成・貯蔵を促進するもので、生命維持にとって不可欠のものです。
体内に入った糖分の7割は筋肉に入って消費されますが、糖尿病になる人は、糖尿病になる前から筋肉の細胞がインシュリンに対して効きが悪くなります。
そのままでいると、そのうちすい臓はインシュリンを分泌する負担に耐えられなくなり、インシュリンの分泌が低下し、インシュリンの効きがますます悪くなる状態になります。その結果、ブドウ糖が取り込めず血糖が上がってしまうのです。

インシュリンのはたらきが低下した状態である糖尿病には運動が効果的

糖尿病には運動が効果的

血糖が上がった状態になることが高血糖ですが、それが長く続くと合併症を起こしてしまいます。どのような症状かというと、細小血管症(腎性むくみ、網膜症など)、動脈硬化、糖尿症性神経障害(手足のしびれなど)の3つを起こして重大な結果に陥ります。
しかし、運動すると使った筋肉のインシュリンの効き目が良くなり、糖尿病の予防へとつながります。