疾患・特集

水圧と水の抵抗が筋力を鍛える

水圧の負担がプラスになる

スイミングは水深30~50cmでの運動ですから、陸上に比べ3~5%ほど余分な圧力を受けます。
水圧によりお腹が縮むと横隔膜が押し上げられて肺の容量が少なくなります。そのため呼吸数は増えます。
水泳中に掛かる水圧はわずかですが、運動を続けると体に大きな負担となります。陸上トレーニングに比べてその分だけ呼吸努力が必要となります。
つまり、水圧の影響で多くのエネルギーを消費しますので、呼吸活動を活発にして十分に酸素を体内に取り入れようとします。
そのため、水につかっているだけでもトレーニングしているのと同じ効果が得られます。
長期間スイミングをしている人に胸が発達し、肺活量が大きい人が多いのは、心臓・肺を含む呼吸循環機能のはたらきを十分に活動させているからなのです。

水の抵抗を生かす

陸上では空気抵抗がありますが、水中では水抵抗という大きな力が運動を妨げます。
スピードを競う水泳競技では、水抵抗をいかに少なくして効率よく泳ぐかが重要な課題ですが、一般の人は特に速く泳ぐ必要はありませんので、逆に利用します。
水抵抗が大きいほど強い力とエネルギーが必要となるため、スイミングを続けていれば筋力は自然にアップして体力づくりにつながります。