疾患・特集

心臓病や脳卒中を予防するための速歩の仕方

善玉が増えると悪玉が減る

脳卒中を予防するためには、心臓や脳の中を走っている動脈を老化させない努力が必要です。特に血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪、線維素という物質を必要以上に増やさないことが大切となります。
運動は、悪玉コレステロールの酸化を起こしにくくし、その中でも特に悪玉とされる高密度小粒子のLDLの割合を減らします。更に動脈硬化を予防するはたらきとなるHDL(善玉)コレステロールが逆に増えるということが分かってきています。コレステロールと中性脂肪は、脂肪性の物質ですから、速歩のような中等度の運動を長時間続ければ続けるほど消費されてよいというわけです。

2種類の運動を組み合わせる

線維素という物質は、血液凝固を促進させ血栓などを作る原因となりますが、弱い運動ではなかなか溶けません。少々強い運動を行うことによって、線維素を溶かす機能が高まるといわれています。
ですから2種類の運動が必要となります。例えば、速歩をできるだけ長く続け、その間に急歩やジョギングを少しはさむというプログラムです。ただし、ある程度歩いて体が温まり、心臓も慣れてきてから少し激しい運動を取り入れるようにします。