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食物繊維は満腹感を高める?

そしゃく回数を増やし、ゆっくり食べると満腹感

穀物や野菜、海藻類など食物繊維の豊富な食品は硬く、かみ砕かなければならないものが多くあります。そのため、必然的にそしゃくの回数が多くなり、早食いを防止することができます。ゆっくり食べることで満腹感を感じることができます。またそしゃく回数が増えるとだ液の分泌も盛んになり望ましい状況となります。

かさ効果

加えて、食物繊維には「かさ効果」というものがあります。
食物繊維は、人間の消化酵素では加水分解されない食品中の難消化性成分の総体、と定義されています。つまり、体内でほとんど消化されずに便とともに排せつされるわけです。従って、裏ごしやジュースにすると、食物中の繊維成分を取り除くことになり、当然食物繊維の量も減ってきます。つまり、かさの減少とともに食物繊維は減ってしまうのです。
満腹感との関連で考えてみます。例えば、リンゴを生で食べた場合と、裏ごししたもの、及びジュースにしたものの3種類で試してみます。すると満腹感はジュースより裏ごしが、裏ごしよりは生で食べたほうが高いのです。このように食物繊維の含有量が高まるにつれて、満腹感は増大する傾向にあります。
これを利用して肥満者の減量などに食物繊維の多い食べ物を利用することが多くあります。