疾患・特集

ビタミンK欠乏の兆候と欠乏症

健康な人には欠乏症はほとんどない

ビタミンKは、肝臓での血液凝固たんぱくであるプロトロンビンなどの生合成との関係が深く、血液凝固に必要なビタミンです。
食事からの摂取と腸内細菌の合成したものを直接吸収することにより満たされるので、健康な人にはほとんど欠乏症は起こりません。
しかし、妊婦のビタミンK摂取不足による胎児のビタミンK生体内貯蔵量の減少は気を付けなければなりません。
それが原因で出生後の新生児・乳児に頭がい内出血や腸管内出血が起こる可能性があるからです。特に頭がい内出血は病後の回復が悪いといわれています。

ビタミンKは骨を強化する

一方、ビタミンKには骨を強くする作用もあります。このためビタミンK製剤は骨そしょう症の予防や治療に使われています。
成人では、抗生物質の連続投与による腸内細菌不全など、二次的な欠乏症も見られます。この場合は、ビタミンKを豊富に含む納豆などを積極的に摂取すれば、欠乏症は改善します。