疾患・特集

骨そしょう症とカルシウム、ビタミンD

骨の健康には活性型ビタミンDの助けが必要

骨そしょう症とは、骨からカルシウムが溶け出し、骨がすかすかになって軽石状態となり、日常生活に支障をきたすほどもろくなった状態をいいます。
骨そしょう症の治療薬としては、ビタミンDや女性ホルモンなどの薬が用いられますが、日本では、ビタミンDの有効性をより高めた活性型ビタミンD剤がよく使われています。体内でも、腎臓などでビタミンDは活性型に変えられます。

体内の活性型ビタミンDは、カルシウムを吸収する小腸のはたらきを助けたり、骨の新陳代謝をつかさどるなど、重要な役目をしています。
つまり、骨の健康のためには、カルシウムの摂取とともに活性型ビタミンDの助けが不可欠なのです。

普段からカルシウムやビタミンDを多く取る

加齢に伴う肝臓や腎臓の機能の低下などにより、体内でビタミンDを活性型ビタミンDに変える能力が低下すると、カルシウムの腸管での吸収が悪くなり、骨が弱くなります。
このように、体内でビタミンDを活性型ビタミンDに変える力が弱くなった人には、活性型ビタミンD剤が最も有効な治療薬なのです。
普段からカルシウムやビタミンDを多く含む食品を取ることを心掛け、軽い運動を行うことが骨そしょう症の予防になるといわれます。
カルシウムを大人は1日に600mg、骨そしょう症患者や妊婦、子供は800~1000mg摂取するようにします。
日焼けする程の日光浴は皮膚がん発生の危険性がありますが、1日30分くらい日光浴をすると皮膚内のプロビタミンDからビタミンDが形成され、腎臓や肝臓で活性型に変わり、カルシウムの腸管での吸収を促進したり、骨の形成を高めます。