疾患・特集

コレステロールの取り過ぎに食物繊維を

食物繊維は血液中のコレステロールを下げる

肝臓で合成されたコレステロールは、胆汁液の原料である胆汁酸になります。
胆汁液は十二指腸で消化液として分泌されて脂肪の消化・分解を助け、小腸で吸収されて再び肝臓に運ばれます。
これは胆汁酸の腸肝循環と呼ばれていますが、食物繊維は小腸で胆汁酸を吸着して脂質やコレステロールが再吸収されるのを防ぐはたらきがあります。その結果、血液中のコレステロールが下がることになるのです。

水溶性の食物繊維の方が効果が高い

食物繊維にはグルコマンナン、ペクチン、グアガムなどや、玄米などの穀類、豆、海藻、果物に含まれる水溶性繊維と、セルロース、ヘミセルロース、キチン、リグニンなど野菜に含まれる不溶性繊維の2種類があります。
どちらも胆汁酸の吸着作用がありますが、特に前者の水溶性食物繊維の方が吸着作用は大きいといわれています。高コレステロール血症の場合は治療上、1日20~30gの食物繊維を取ることが望ましいとされています。