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脂肪の摂り過ぎはなぜいけないか?肥満だけでない病気に発展するリスクも

脂肪の摂り過ぎはエネルギーの過剰を招き、血中の中性脂肪やコレステロールを増加させ、やがて動脈硬化になる可能性を高めます。動脈硬化はさまざまな病気の原因となる生活習慣病発生の原因となります。

やがて動脈硬化につながるコレステロールや中性脂肪の増加

脂肪を摂取し過ぎると、第一にエネルギー過剰のために肥満となり、生活習慣病を誘発しやすくなります。また血液中の脂肪が増えて最終的にコレステロール、中性脂肪が高くなり動脈硬化の発生を促進します。動脈硬化は、

  1. 高血圧、高脂血(脂質異常症と言います)、過酸化物質などによる血管壁の内皮の障害
  2. 体の隅々にコレステロールを運ぶ低比重リポタンパク(LDL)が白血球の一種のマクロファージに食べられ内皮へ侵入
  3. 血管壁内に大量にコレステロールが取り込まれる
  4. コレステロールの沈着・蓄積による血管内腔の狭まりや硬化

という順番で起こります。動脈硬化の予防には、コレステロールを下げてLDLを増やさないようにすることが大切です。

さまざまな病気を誘発する動脈硬化

動脈硬化を原因とする生活習慣病には狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳梗塞などの脳血管障害、大動脈瘤や末梢動脈硬化症があります。
糖尿病では、高脂血症を合併すると心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。

コレステロールを下げるはたらきがあるといわれる不飽和脂肪酸の多い植物油、魚油の摂り過ぎでも、過酸化脂質の過剰な生成を招き、かえって動脈硬化の誘因になる可能性もあります。

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