疾患・特集

食物繊維には様々な効果がある

未消化の効用

便秘に効く、ダイエットに良い、さらには発がん物質や余分な脂肪を体外に排出してくれるといったことから、食物繊維がブームになっています。
長い間、邪魔物扱いをされて来たのに、急に人気が出てきたのは、食物繊維にはさまざまな効果があることが分かったからです。

便秘に効くというのは、大腸内で未消化の食物繊維が便の量を増やし、腸壁を刺激することから便通を良くするためです。
また、食物繊維は人間の体内では消化吸収されないために、胃の中の滞留時間が長くなります。当然、腹もちがいいわけですから、過食が避けられます。
同時に、胃の中のpHが低下し、食物繊維に結合している鉄やカルシウムなどが小腸で吸収されやすくなります。
さらに食物繊維は血液中のコレステロールを低下させるはたらきを持っていることも確認されています。
食物繊維の多くは、腸内細菌の栄養源となりますが、その際に、体に有用なビフィズス菌を増やすということも分かっています。

何回もかむ効用

食物繊維の効用として見逃せないのが、そしゃくを繰り返すことによって歯や歯茎、あごの力が強くなるという点です。何回もかむことで、だ液の分泌量が増えることから虫歯予防にもなります。
さらに、そしゃくは脳の血流を増やし、脳代謝が活発になります。健康な食生活にとって、食物繊維の役割がいかに大きいかが分かります。