疾患・特集

現代はビタミンの潜在的欠乏の時代

病気ではないが、明らかにビタミン不足

ビタミンは、糖質、脂質、たんぱく質という熱栄養素のはたらきをスムーズにする潤滑油の役目をしています。体に必要な量は微量でも、欠くことはできません。
現代は、夜盲症やくる病、脚気、壊血病といった、目に見える形でのビタミン不足の病気は少なくなりました。しかし、元気がない、体がだるい、調子が良くないという声を多く聞きます。
それらは、ビタミンの不足による場合が多いのです。
このように、病気という形ではっきりとは現れませんが、明らかに不足している状況を潜在性ビタミン欠乏症といいます。

なぜ潜在的に欠乏しているのか

現代はビタミンの潜在的欠乏の時代です。
その理由は、まず、栄養バランスの悪い食事や偏食です。ビタミンを多く含む穀類や豆類、緑黄色野菜が減り、食物繊維も不足しています。たんぱく質や脂質を取り過ぎています。菓子類や清涼飲料水など、砂糖の取り過ぎもあります。
また、加工食品やインスタント食品が出回り、食品添加物なども使われるようになり、化学肥料や農薬でやせた土壌、汚れた大気も影響します。
昔と比べて、肉、魚、野菜などの食品そのものの栄養価が落ちてしまったこともあげられます。