疾患・特集

たんぱく質の欠乏は病のもと

たんぱく質は血管を強くする

朝食を抜く、太りたくないからと野菜や海草しか食べない、コレステロールや心臓病が怖いから肉や卵を食べない、そんなことをしていると、たんぱく質が欠乏してしまいます。

たんぱく質が欠乏すると、全身の筋肉組織が衰え、血管ももろくなり、体の抵抗力が落ちてしまいます。また、血液の成分である赤血球中のヘモグロビンが不足し、鉄欠乏性貧血が起きます。
一般的に、血中コレステロールが高いと動脈硬化を起こし、脳卒中や心筋梗塞を起こすことが知られています。しかし、コレステロールが低過ぎても、脳卒中を起こしやすいのです。
コレステロールが低過ぎると、血管の壁に栄養が補給されず、弾力性が衰えます。血管壁の衰えた部分には「え死」が起こり、動脈りゅうができて、脳出血へとつながるのです。
動脈硬化を起こすのは、肉ではなく、肉に付いている脂肪です。良質のたんぱく質は、血管を強くして弾力性を保つはたらきをする重要な栄養素です。
従って、高血圧や脳卒中が怖いからといって肉や卵をまったく食べず、たんぱく質の不足を引き起こしては、かえって危険です。動物性たんぱく質を十分に取ると、高血圧や脳卒中の予防になるのです。