疾患・特集

更年期女性や高齢者に多い「化学物質過敏症」

患者によって違う症状の現れ方

室内の空気汚染に起因する化学物質過敏症が増えているといわれます。空気汚染化学物質により、のどの痛みや渇き、発汗異常、手足の冷えなど自律神経系を中心とした多彩な症状が現れます。
やっかいなことに、いったん化学物質にさらされて過敏反応を起こすと、その後も微量の化学物質で色々な症状が現れるのです。
問題は、化学物質そのものが原因となって、一定の症状を起こすわけではなく、要因は患者側にあるという点です。

同じ条件下で発症する人としない人がいる

例えば、Aという化学物質により頭痛が起きるか、発汗異常が現れるかは患者によって決まるのです。
一般的な化学物質中毒なら、原因物質が増えれば100%の人が発症します。しかし、化学物質過敏症では発症する人としない人がいます。これはアレルギーともよく似ています。
発症には個人差が大きく、内分泌の不安定な更年期女性や免疫の低下した高齢者、自律神経系の未熟な小児に起こりやすいといわれています。