疾患・特集

若者のペットボトル症候群

若い人に起こる糖尿病性ケトアシドーシス

最近、若い人が清涼飲料水をたくさん飲むうちに、糖尿病性ケトアシドーシスに陥るというショッキングな出来事が続いてます。
その多くが、大容量のペットボトルで清涼飲料水を飲んでいたことから、ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)と名付けられました。
糖尿病性ケトアシドーシスというのは、糖尿病の悪化した状態です。インシュリン依存型糖尿病の人が、インシュリン注射を止めた時や、必要以上に減量した時に起こるものです。糖尿病性こん睡といって、意識がなくなってこん睡状態に陥ります。

清涼飲料水の糖質濃度は10%

炭酸飲料、コーラ、果汁飲料、コーヒー飲料などの糖質濃度は約10%です。1.5Lのペットボトル1本で約150gの単純糖質を摂取することになります。
体に良いと考えられているスポーツドリンクも例外ではありません。
これを1日2~3本、毎日飲み続ける若者も少なくありません。そのため本来は中高年の病気である糖尿病が若いうちに発症してしまうようです。
もともと糖尿病の素因を持っていたり、軽度の糖尿病の人が糖質を多量に摂取していると血糖値が高くなります。すると、高血糖によるのどの渇きから、さらに清涼飲料の摂取が進むという悪循環が形成されます。そして、糖尿病性ケトアシドーシスという危険な状態に陥るものと考えられています。