疾患・特集

目の紫外線対策で、白内障を予防しよう!

年齢とともに視力の低下やかすみ目などが起きる白内障の原因として、喫煙や糖尿病のほかに紫外線の影響を忘れてはなりません。紫外線が発症のリスクを高める目の病気や、紫外線から目を守る方法を紹介します。

40代の若さで白内障になる!?

40代の若さで白内障になる!?

年齢とともに目の水晶体が白く濁り、視力の低下やかすみ目などが起きる白内障は、一般的に高齢者の病気というイメージが定着しています。確かに、多くみられるのは60代以上ではありますが、40代や50代のうちに「若年性白内障」が発症することもあります

年齢以外の原因として、喫煙や糖尿病が挙げられるが、それ以外で忘れてはならないのが、紫外線の影響です。紫外線は、その波長によってA波、B波、C波の3種類に分類されます。このうちのB波は、そのほとんどがオゾンなどの大気層で吸収されますが、一部が地表へと到達します。日焼けや皮膚がんの原因となるばかりか、目にも害を及ぼします。このB波によって、水晶体に含まれるたんぱく質の変性や水分量の変化が起き、色の濁りが進行すると考えられています。

白内障だけではない!紫外線が発症リスクを高める目の病気

紫外線が発症リスクを高める目の病気は、白内障だけではありません。紫外線の多くは、目の角膜で吸収されますが、長時間にわたって紫外線にさらされた場合や、目の奥にある水晶体や網膜に紫外線が到達した場合は、目がダメージを受けることがあります。以下の病気も白内障と同様、紫外線が発症に関わっていると考えられています。

紫外線が発症リスクを高める目の病気

●翼状片

白目を覆う結膜の一部が、黒目に三角形状に被さった状態。目の充血や異物感を感じます。

●雪目(雪眼炎)

積もった雪に反射した紫外線を受けて、目に炎症が起きた状態。紫外線を受けてから数時間後に発症し、痛みや充血、まぶしさを強く感じるなどの症状が現れます。

●加齢黄班変性

色・形・大きさなどを識別する、網膜にある黄斑に、加齢・喫煙・紫外線などで異常が起こった状態。視力の低下、視野の真ん中が見えにくくなる、物がゆがんで見えるなどの症状が現れます。

…など

UVカットタイプのサングラスで、目の紫外線対策を!

白内障が初期のうちは、点眼薬で進行を遅らせますが、ある程度進むと、濁った水晶体を取り除き、眼内レンズ(人工水晶体)を入れる手術が行われます。ほとんどの場合、この手術は年齢を問わず、90代の高齢者でも受けることができます。

予防のためには、やはり年齢に関わらず、紫外線から目を守ることが重要となります。帽子や日傘、長袖の洋服、化粧品などで、肌の紫外線対策はできていても、目にまで気が回らない人も多いかもしれません。外出の際は、目の紫外線対策として、UVカットタイプのサングラスをかけるようにしたいもの。天候やファッションとの兼ね合いで、サングラスがかけづらいという場合は、UVカットタイプの眼鏡やコンタクトレンズを使用しましょう。

公開日:2014/05/26