誰にでも突然起きうる円形脱毛症は、頭髪の脱毛にとどまらず、眉毛やまつ毛など全身の体毛が抜け落ちる「全身性脱毛症」が起きることも。円形脱毛症の原因、治療法について紹介します。
ある日、円形の脱毛部分を鏡で見つけたら、あるいは家族から指摘されたら…。たとえ脱毛部分は小さくとも、発見したときのショックは、決して小さくないでしょう。円形脱毛症は年齢や性別を問わない病気で、誰にでも突然起きうるものです。一般的な頭髪の脱毛にとどまらず、まれに眉毛やまつ毛、陰毛など、全身の体毛が抜け落ちる「全身性脱毛症」が起きることもあります。このときのショックが非常に大きいであろうことは、想像に難くありません。
円形脱毛症は、ストレスが原因の病気だと思われることが多いようです。しかし実際には、バセドウ病や関節リウマチ、橋本病などと同じく、自己免疫疾患の一つと考えられており、体内に侵入した異物を攻撃するリンパ球が、毛根の細胞を攻撃することで起きます。ストレスは、その免疫システムの異常を起こす引き金として位置づけられます。
円形脱毛症になると、甲状腺炎や、皮膚が部分的に白くなる白斑を併発することがあり、これらも免疫システムの異常によって引き起こされています。円形脱毛症にかかった人の脱毛以外の症状として、ほかには爪のへこみがみられることが多くあります。
円形脱毛症は多くの場合、特に治療をしなくとも、数ヵ月経つと再び毛が生えてきます。しかし、慢性化したり、脱毛部分が広がったりしたときは、塗り薬や飲み薬による治療が必要となります。脱毛部分が生え際である場合や、脱毛の範囲が広い場合、発症したのが思春期以前だった場合、アレルギー体質である場合などは、慢性化する危険性が高くなります。なかなか改善しない、あるいは日常生活に支障があるというときは、まずは皮膚科で医師に相談してみましょう。
※なかなか治らない場合は、次の治療法が行われることもある。
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