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水分不足が引き起こす意外な病気 あなたの水分は足りていますか?

水分が不足していることで起こる病気として、記憶にも新しい脳梗塞。そのほかに糖尿病、便秘、高血圧、痛風、熱中症などが挙げられます。水分を摂取することは健康に役立つということをご紹介します。

水分不足で脳梗塞に!?

以前、脳梗塞で倒れた芸能人もいましたが、その原因は、サウナが大好きで長時間水も飲まずに入っていたことなどによる水分不足だったのではないかと言われています。
脳梗塞は、脳の血管が詰まってその先へ血液が流れなくなってしまう病気です。詰まる場所によっては顔面や手足の麻痺、言語障害、歩行障害、意識障害などを起こしてしまいます。昨日まで元気だった人が、突然発作を起こし、重篤な状態になることも少なくありません。

血液中の水分が不足すると、血液がどろっとして血管が詰まりやすくなります。脳梗塞は、午前中に起こりやすいと言われていますが、それは寝ている間に汗をかき、水分が奪われてしまうため、朝起きて水分を摂取しないでいると、どろどろとした血液が詰まって脳梗塞の発作を起こしてしまう可能性が高くなるからです。また、睡眠中にトイレが近くなることを恐れて、寝る前は水分を控える人が多いが、そのために血液が濃くなり詰まらせてしまう原因にもなっています。

まだある!水でこんな病気を予防できる

糖尿病

糖尿病は体内のインスリン作用が悪くなって起こる病気です。血糖値が上がり尿がたくさん出て血液濃度が高くなるため、喉が渇きやすくなります。水を飲むことは糖尿病の予防にもつながるため、摂取したほうがよいでしょう。ただし、カロリーがある飲料水や甘味料、スポーツドリンクなどには糖分が含まれているため、反対に病気を悪化させてしまうこともあります。水分を補給するときには、糖分が含まれていないものを摂りましょう。

便秘

朝起きぬけにコップ1杯の水を飲もう
朝起きぬけに
コップ1杯の水を飲もう

女性に多い悩みのひとつである便秘。その原因のひとつに、水分が不足するため便が硬くなり腸のはたらきが落ちることが挙げられます。便秘を解消するには、朝起きぬけにコップ1杯の冷たい水を飲むこと。冷たい水が腸を刺激して便秘解消につながります。

高血圧

高血圧は塩分の過剰摂取によっても引き起こされます。余分な塩分を排出するために、水分を補給すると効果的です。

痛風

秋になると意外と多くなるのが、痛風。痛風とは、なんらかの原因で尿酸が過剰になってしまうと、それが針状結晶となって関節などに付着し、激痛を起こす病気です。つまり、尿の量が少なくなれば尿酸が排出されなくなり余計に痛風になりやすくなります。夏は汗を大量にかくため、尿量が減少しがちです。その結果、尿酸が十分に排出されない状態となり秋に痛風発作を起こすことがあります。
これを解消するためにもやはり水分を摂取することは大切です。また、尿量が少ないと尿路結石もできやすくなるため、水分を摂取して尿をどんどん排泄しましょう。

熱中症

水分不足が原因で起こる症状の代表ともいえるのが、熱中症です。炎天下で運動や集会をしているとき、また車の中に置き去りにされた子供などが、熱中症にかかり、命を落とすこともあります。
本来ならば、汗を蒸発させることで人間は体温を調節していますが、体温より気温が高くなったり、湿度が上昇すると、体温をうまくコントロールできなくなり、どんどん上昇させてしまうのです。そうならないためには、こまめに水分を摂取することはとても重要なこと。熱中症の場合、汗とともに体内の塩分も失われているため、スポーツドリンクなどのイオン水を摂取したほうが望ましいです。

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公開日:2003年9月29日