集中しようとしているのに、耳障りな音がする、電話が鳴る、メールが飛び込んでくる、気になるニオイがする…。日常生活ではさまざまなジャマが入ることが多いものです。また、集中している最中でも、こうしたことで集中力が途切れてしまうことは多いもの。どうすれば、集中しようと思ったときにスッと集中力を高め、持続できるのでしょうか。そのコツを探ってみましょう。
やる気を引き出すにしろ、集中力を高めるにしろ、疲れきってヨレヨレでは話になりません。まずは体調を整えましょう。特に大切なのが、睡眠です。十分な睡眠で、脳が活動できる下地を整備しておきます。
さて、準備が整ったら、まずはやる気を引き出すべく努めてみましょう。やる気がはじめに湧いてくれば、集中力はおのずと高まってきます。このやる気のホルモン「TRH」が分泌されるのは、実行することが好きか興味がある場合、もしくは好ましい報酬(栄誉、お金、快感など)があることです。さらに、「好奇心」「目標」「報酬」の3つがそろうと、いっそうやる気が湧いてきます。この点を活かして、まずは以下のことを心がけてみましょう。
例えば作業時間が2時間あるなら、1時間ごとに区切って「最初の1時間でここまで、次の1時間でここまで」と決めて取りかかると、達成感がより得やすく、作業効率もあがります。
上記は心理的なやる気を引き出すポイントですが、うまくいかない場合は、体に少し危機感を与えるという方法もあります。
こうした些細なことでも、生命への危機を感じると、脳は俄然やる気を出します。
もし、これらのことを心がけてもやる気が出ないなら、あとは「やりはじめる」しかありません。やりはじめることによって脳が刺激されて自己興奮し、集中力が高まってきます。集中力が高まればやる気のホルモンも分泌されてますます集中力が高まります。この好循環を手に入れましょう。
集中力を高める方法には、さまざまなものがあります。いくつか紹介してみましょう。
スポーツ界でもよく使われる方法です。特定のモノや図形をじっと20秒ほど見つめた後に目を閉じ、その残像を思い浮かべます。最初は30秒ほどで残像は消えてしまいますが、練習していくと1分以上も残像が残るようになり、ついには集中したいときに目を閉じて、その残像を思い浮かべるだけで集中力が高まるようになります。
また、残像法ではないが、数字やアルファベットをランダムに書いた紙を用意し、制限時間を設けて、紙面上に同じ数字(またはアルファベット)がいくつあるかを目だけで数える方法もあります。
図形をじっと20秒ほど見つめた後に目を閉じ、その残像を思い浮かべます。
これもスポーツ界でよく行われる方法です。目標を達成した自分、やり遂げた自分をイメージします。このとき「勝ちたい」ではなく「勝つ」という考え方をすることが重要なのだとか。集中力を高めるヒントは、この辺にもありそうです。
神経を静めて雑念を払うことによって集中力が高まります。
上記以外にも、例えば音楽を聴くことで集中力を高める、運針や写経といった単純な作業をすることによって集中力を高めていく方法もあります。
自分に合った集中法を見つける手だてとしては、自分が「集中できたな」と感じたときと、反対にどうしても「集中できなかった」と思ったときの状況を分析してメモしておくのがおすすめです。そのときの室内などの環境、自分のコンディション、何を考えてやっていたか…。やる気のホルモンと同じく、心理的な要素が大きいことを念頭に、分析してみましょう。
また、こうした集中法は、ストレス解消や、マイナス要素へと集中してしまいがちなときにも役立ちます。例えば、イライラしたり、イヤなことがあって不快だったり怒りが湧いたり…といったときには、自分なりの集中法で気持ちを切り替えるのです。自分が楽しくて笑っている姿を強く思い浮かべるのもいいでしょう。もちろん、これも立派なメンタルトレーニングです。上手に取り入れて、マイナスへと向かいそうな集中力を、ほかの有意義な目標へと振り向けていきましょう。
普段から脳を活性化させておくためには、ビタミン類が不足しない食生活も大切です。もし、不足するようなら、サプリメントなどで補うのもひとつの方法。
ビタミンB1が不足すると糖分からエネルギーへの変換がうまくいかないため、脳のはたらきが鈍ります。
脳細胞を活性酸素の攻撃から守って脳のはたらきを促します。
頭脳労働の多い人におすすめのサプリメントとして近ごろ注目されるサプリです。ホスファチジルセリンは体の中にあるリン脂質のひとつで、脳細胞に多く含まれています。