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あなたにあう方法はどれ?いろいろなストレス解消法

新しい生活環境に慣れた5月頃にやる気が出ない、などの症状が出る、通称「五月病」。甘くみてしまいがちだがうつ病や気分変調症などの気分障害である可能性があります。予防するには、できるだけストレスの影響を受けずに暮らすことが望ましいものの、ストレスをまったく感じることなく日常を送るのは難しいもの。ストレスとうまく付き合っていく方法を身につけましょう。

自分にあったストレス解消法を見つけよう!

新しい生活環境に慣れるのがひと段落した5月頃にやる気が出ないと、通称「五月病」だからたいしたことはないと決めつけて、甘くみてしまいがちです。ところが実際には、うつ病や気分変調症などの気分障害である可能性があります。これらの病気が発症するきっかけとして、ストレスを感じることで、セロトニンとノルアドレナリンという脳内物質の減少が起きたことが考えられます。これを予防するには、できるだけストレスの影響を受けずに暮らすことが望ましいでしょう。

とはいえ、ストレスをまったく感じることなく日常を送るのは難しいもの。そこで、ストレスとうまく付き合っていく方法を身につけることが、これらの病気の予防法になります。そのために大切なのは、やはり自分なりのストレス解消法を見つけることでしょう。

ストレス解消には、スポーツのように体を動かすことのほか、音楽を聴くことや、家族や友人などを相手にしたおしゃべりなどが効果的です。家の中でも屋外でも、自分だけでもほかの人と一緒でも、解消法に決まりはありません。どんな方法であっても、自分にあっていると感じられるかどうかが、重要なポイントになります。

いろいろなストレス解消法

  • 「疲れたな」と感じたら、ゆっくり休む
  • スポーツをする
  • ゆっくりお風呂に入る
  • 好きな音楽を聴く
  • 人に話を聞いてもらう
  • アロマテラピーを楽しむ
  • 漫画や小説、映画などで気分転換をする
  • 花や観葉植物を育てる
  • 料理をする
  • レジャーや旅行に出かける

参考:「専門医が教えるうつ病」野村総一郎(幻冬舎)

食事の工夫でストレス対策

ストレスを感じにくくするために、毎日の食事にも気を配りたいものです。ストレス解消にひと役かってくれる栄養素は数多くあります。食事で不足しがちなものはサプリメントで補うなど、工夫をしながら、バランスの良い食事を心がけましょう。

ストレス対策におすすめの栄養素

栄養素 理由 多く含まれる食品
カルシウム 神経の興奮を抑える 牛乳、小魚、ひじき など
マグネシウム 不足するとイライラしやすくなる 大豆、わかめ、ごま など
ビタミンB1 疲労の回復に役立つ、不足するとイライラしやすくなる 豚肉、ウナギ、玄米 など
ビタミンB6 不足すると情緒不安定になる にんにく、カツオ、サケ など
ビタミンC ストレスに対する抵抗力を高める イチゴ、レモン、ピーマン など

参考:「安全においしく食べるためのあたらしい栄養学」吉田企世子、松田早苗 監修(高橋書店)
「女性のためのパーフェクトサプリメントブック」久保明 監修(主婦の友社)

産業医やカウンセラーに相談してみよう

日頃のストレス解消法で対処しきれないときには、地域産業保健センターや会社の産業医、スクールカウンセラーなどに相談して、カウンセリングを受けるのも良いでしょう。気分障害などの病気だった場合は、早期発見につながります。職場や学校、家庭などと連携して、環境が改善されるようにはたらきかけてくれることもあります。

人によっては、ストレスで悩んでいることを、自分からはなかなか言い出せない事情を抱えていることがあります。もし身近な人がストレスに悩んでいるように見えたら、できるだけ声をかけて、話を聞いてあげるようにしましょう。

公開日:2003年5月19日