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気持ちよく寝て目覚めるには?

布団に入ってすぐに眠れる人は幸せ。でも、なかなか眠れなくて時間ばかりが過ぎてしまうと、ストレスになったり余計に眠れなくなったりしてしまうものです。そこで、気持ちよく眠るためのコツをご紹介。眠れなくて困っている人はぜひ試してみてください。

気持ちよく眠るための方法

1. 太陽の光を浴びよう!

仕事をしていたり、夜型生活をしていると1日中太陽の光を浴びなかった…なんて経験はない?光は睡眠ホルモンであるメラトニンと密接な関係がある

メラトニンは夜になって外界が暗くなると分泌が高まって体に「眠れ」と司令を出し、明るくなると「起きろ」と合図を送る。が、日中に太陽の光を浴びずに過ごすとメラトニンが体内で生成されず、指令が出されないのだ。
できれば、朝いちばんの光を浴びるのがおすすめ。たった10分程度でもいいので、朝の光を浴びよう。

2. 適度な運動をしよう!

夜の軽い運動は、眠りやすくなる効果がある。なぜなら、運動によって体温を上昇させ、その体温が下がる時に眠気がくるからだ。かといって、眠る直前に運動をしたのではかえって体が興奮してしまう。運動は眠る2時間前には終わらせるようにしよう。

3. お風呂を上手に利用しよう!

眠る前にぬるめのお風呂に入ると、眠りにつきやすくなる。それは、ぬるめの湯が人の神経のうちリラックスする時はたらく副交感神経を優位にしてくれ、心身をリラックスした状態にしてくれるからだ。
そのためには、38~40度程度のお湯に20分以上のんびりつかること。42度以上の熱い湯だとかえって目が覚めてしまうのでご注意を!
ただし、朝スッキリ目覚めのために朝風呂や朝シャワーを浴びる場合には、熱めの湯で。

4. 寝室の環境を整えよう!

住宅環境が許せば、寝室は独立していたほうがいい。なにか活動するための部屋と一緒では、なかなか眠りにつきにくいものだ。
部屋の明るさは30ルクス以下(月明かりと同じくらい)。明るくないと眠れない人もいるが、明るすぎると睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が抑えられてしまうため、できれば暗いほうが望ましい。

また、湿度や温度、色、音なども重要。温度は夏なら25℃、冬なら13℃くらい、湿度は50~60%が理想的。音はまったくの無音は逆に不安感をあおるといわれており、虫の声や風の音などなにかしら自然の音が感じられる程度が望ましい。車の音などの騒音が気になる場合には、ラジオや音楽を小さな音で流すマスキング効果を試すのもおすすめ。

5. それでも眠れなければ、いっそ起きよう!

眠れないのにいつまでも布団にしがみついているのも、かえってストレスになる。リラックス方法を試してみてもなかなか眠れない場合には、いっそ起き出そう。日頃忙しくて読めなかった本を読んだり、ビデオを見たりするのもよし。「そのうち眠たくなるよ」くらいのおおらかな気持ちでいよう。
ただし、夜遅く寝たからといって、朝寝坊するのは禁物。起床はいつもと同じ時間にすれば、その日の夜はまた眠れるハズだ。

また、眠れない日がたまにあるくらいならいいのだが、週に2日以上眠れない日があり、それが1ヵ月以上続くようなら「不眠症」かもしれないので、眠れなくて困っているなら医師に相談しよう。

気持ちよく目覚めるための方法

眠りが気持ちよくできたら、次は目覚め。スッキリ目覚めることも、快適眠りには欠かせない。いまいち目覚めがよくないという人は実践あるのみ!

睡眠リズムを利用して起きる

0分で1サイクルという睡眠サイクルを利用して、その倍数の6時間、または7時間半の睡眠で起きてみる。眠りの浅いレム睡眠の終わり際に目覚めれば、スッキリと起きられるのだ。
ただし、90分というのは平均的な数字で、人によっては80分サイクルや100分サイクルの場合もあるので、90分の倍数で起きてみた時目覚めがスッキリしないようなら、80分や100分の倍数で起きてみよう。スッキリと起きられる時間がみつかるはず。

目覚めのツボを押す

天柱

寝つきがよくなるツボでもあるが、スッキリ目覚める時にも効果的なツボでもある。押す時には親指の腹でやさしく。

  • ●天柱(てんちゅう)…うしろ髪の生え際で、二本の太くてかたい筋肉の外側のくぼみ。
  • ●足三里(あしさんり)…足のむこうずねの外側で、ひざ下から親指3本分下あたり。

目覚めのストレッチ

パッと手を開く

  • ●朝、目が覚めたら布団の中でうつ伏せになり、手を肩のあたりで布団につける。そのまま腕を伸ばしてグーッと上体を持ち上げ、大きく息を吐く。これを3回ほど繰り返す。
  • ●「パッ」と言いながら手のひらを開く。不思議と眠気が取れてスッキリ起きられる。
公開日:2002年4月8日