お正月は普段の忙しさを忘れゆっくり過ごす方が多いのではないでしょうか?でも見方を変えるとおせち料理とお雑煮を食べ、ダラダラしているだけとも言えますね。そんなお正月もほんの少し食事・運動・過ごし方を注意するだけで肥満予防になりますのでお試しください。
お正月といえば「おせち料理」と「お雑煮」を食べる方が多いでしょう。
もともとおせち料理は、年神さまを迎えて健やかな新年をお祝いし、1年の幸福を祈りながら食べる料理。1年の最初の料理にふさわしい、ご馳走料理です。
しかし、ここでご用心。おせち料理は、砂糖や塩、しょうゆなどをふんだんに使った料理です。濃い味付けは食が進み、つい食べ過ぎになるし、塩分の摂り過ぎにもなります。しかも、肉や魚を使ったメニューも多いため、食べるときにはたくさんの量を食べるのではなく、少しずつ食べるようにしましょう。特に、野菜やいも、豆類などのメニューを中心に選んで食べるのがおすすめです。
料理 | 意味 | 栄養 | 1回分の目安 |
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黒豆 | 1年を“まめ”に暮らせるようにと願うもの | 黒豆は大豆の一種。肌を美しくする良質なたんぱく質を含む。また、コレステロールや脂肪酸の増加を抑えるリノール酸、リレイン酸を含む(大豆も同様)。さらに、ビタミンBを多く含むため、疲労回復に効果的。ただし、市販の煮黒豆は、砂糖を多く含むので、たくさん食べると逆効果。できれば手作り、砂糖控えめにしたいもの | 大さじ山盛り2杯 72kcal |
かずのこ | 卵の数にあやかり、子孫繁栄を願う | かずのこはにしんの卵。コレステロールを多く含む。血中のコレステロール値が高い人は、縁起をかつぐ程度に抑えたほうがベター | 3切れ 43kcal |
ごまめ(田作り) | カタクチイワシの稚魚を塩水で洗って干した物。田の肥料にしたことから「田作り」とも呼ばれる。ごまめは「五万米」とも書き、五穀豊穣を祝う食べ物 | 小魚だけあって、カルシウムやミネラルが豊富。15g程度で1日の必要量600mgの3分の1を摂取することができる | 10匹 39kcal |
きんとん | きれいな黄色は金貨の色。財産が貯まるようにとの願いがこもる | きんとんはマッシュしたサツマイモにクリを合せたもの。さつまいもは食物繊維の量が芋類の中では最も多い。また、便秘に効くヤラピンという物質も含まれている。ビタミンCも豊富。クリの甘露煮を使う場合は、さつまいもの砂糖を控えめにしても大丈夫 | 栗2個分 158kcal |
かまぼこ | 半円形の形が初日の出を連想させ、縁起がいいと考えられている | かまぼこの材料は魚のすり身。魚のたんぱく質が手軽にとれる | 2切れ 39kcal |
伊達巻 | 江戸料理としては目新しく、形もきれいだったことから「伊達巻」と名付けられたよう。「伊達(粋で目立つこと)」という言葉から、教養や文化が身につくことを願う | 卵と白身魚のすり身で作っているので、たんぱく質は豊富。しかし、食べ過ぎるとコレステロールのとり過ぎに。糖分も多いので注意 | 1切れ 44kcal |
紅白なます | 紅白の彩りがおめでたさを演出し、平安、平和を祈る縁起もの | にんじんはビタミンA、B、Cを多く含む野菜の優等生。特にカロチン(体内でビタミンAに変わる)を多く含んでいる。大根はでんぷん消化酵素のジアスターゼなどが多く含まれている | 大さじ2杯 46kcal |
レンコン | レンコンの穴を通して未来の見通しがきくという縁起をかついだもの | レンコンを空気にさらしておくと黒くなるのは、タンニンや鉄を多く含むから。このほかビタミンCや食物繊維も豊富 | ― |
昆布巻 | 昆布は昔「広布(ひろめ)」と言った。ひろめは「広がる」に、こぶは「喜ぶ」にかけて、福が 授かるとして、祝いの席に欠かせない食物となった | 昆布に多く含まれるヨードは、体内の代謝を活発にする。また、利尿作用を促して塩分を排泄するカリウムの含有量は食物中最高。食物繊維はごぼうの2倍以上だ | ― |
たたきごぼう | 黒いごぼうは、豊作のときに飛んでくるといわれる黒い瑞鳥をさす。豊作と1年の息災を願う。また、細長い形から、細く長くつつましくという祈りもこもる | 食物繊維を多く含む。また、タンニンや鉄を含み、血の巡りをよくする。貧血などにも効果がありそう | ― |
海老 | 腰を曲げて進む海老の姿を老人にたとえ、長寿の願いを表わす。紅白の彩りもおめでたい | 高たんぱく低脂肪でダイエットに適している。カルシウム、ヨード、ミネラルなども豊富。コレステロール値を下げるタウリン(アミノ酸の一種)も多い | ― |
出典:四訂 食品成分表
年末年始に太ってしまう理由のひとつに「体を動かさないこと」がある。毎年同じような年末年始の過ごし方をしていても、歳をとるほど太りやすくなっているのは、「基礎代謝量」が低下しているからでもあります。基礎代謝量とは、人が最低限生きていくのに必要なエネルギーのこと。意識して体を動かさなくても、眠っている時や呼吸をする時にもエネルギーは消費されています。このエネルギーが基礎代謝量です。
でも、40歳を過ぎるころから基礎代謝量は低下していきます。だから、同じような生活をしていて同じカロリーを摂取していては、脂肪として体に残ってしまう分が多くなっていくというわけです。
これを解消するためには、「運動」が一番大切です。運動によって筋肉を増やすと、徐々に基礎代謝量もあがり、普段の生活でもエネルギーを消費しやすい体になります。普段、ウォーキングやジョギング、ダンベル体操などなにか運動をしている人はいいですが、そうでないのなら年末年始のこの時期、とくに体を動かしてみてはいかがでしょうか?
ふき掃除をする時は、左右の手を交互に使いましょう。筋肉の曲げる伸ばすを意識すると気持ちいいです。また、窓拭きなどには縦の動きも取り入れて、スクワット風にやるのもいいかもしれません。
バケツで雑きんなどをすすぐとき、また、下の方を拭くときは必ず足を曲げ、腰を落とします(足を伸ばしたまま腰を曲げる姿勢では、カロリー消費が少ないし、腰を痛めることもあります)。バケツや重いものを持ち上げるときも、まず腰を落としてから持ち上げるようにしましょう。
近くの神社やお寺などに歩いて初詣に行ってみましょう。普段あまり歩いていない人は、新年の初めにウォーキングを始めるいいきっかけにもなります。お賽銭を持っていき、1年の健康をお祈りしましょう。