疾患・特集

亜鉛不足を解消するには?食事の注意点と簡単レシピ

亜鉛は体内で合成されないので、食品からとらなければならない。簡単にいえば、亜鉛を含む食品をとればよいのだ。亜鉛を含んだ食品と簡単レシピをご紹介。

偏食をやめ、加工食品にも注意

亜鉛は体内で合成されないので、食品からとらなければならない。簡単にいえば、亜鉛を含む食品をとればよいのだが、現代は土壌中のミネラルが少なくなった土地が多く、その地で育ったもののミネラルも減少してしまっている。
ただでさえ、少なくなっている亜鉛。効率よく摂取するためには、どうしたらいいのだろうか?

偏食をやめること

ファーストフード

インスタント食品やファーストフードなど、手軽なものばかりを食べるのをやめること。若い世代に味覚障害が増えているのは、偏食がかなり影響している。これでは亜鉛はなかなかとれない。

加工食品に注意

ほとんどの加工食品に含まれているポリリン酸ナトリウムなどの食品添加物は亜鉛を体内から排出してしまうはたらきがあり、フィチン酸という天然物質は、亜鉛を吸収しにくくする作用がある。

亜鉛が吸収されない!?

  • ●ポリリン酸ナトリウム
    弾力を増し、変色防止や舌触りをよくするために添加するもの。かまぼこや清涼飲料水などに含まれる。
  • ●フィチン酸
    変色・変質を防止し、色をよくするためなどに添加するもの。つけものやパン、しょうゆなどに含まれる。

アルコールはほどほどに

アルコールを分解するのにたくさんの亜鉛が使われる。また、亜鉛が不足しているとアルコールを分解する酵素のはたらきが鈍くなるため、お酒好きな人はとくに亜鉛をとるよう心がけて。

1日の目安は男性12mg、女性10mg

厚生労働省では、1日の摂取量を成人男性は12mg、成人女性は9mgと発表している。でも、普段の日本人の食事では7~9mgしかとれていないそう。1日の目標の半分しか摂取できていないので、12mgとはいわず15mgを目標に摂取するようにしたいものだ。
ちなみに、1日の許容上限は成人男性で40~45mg、女性で30~35mgだそう。過剰摂取による害を気にすることもあるかもしれないが、ほかのミネラルに比べて体が亜鉛を受けつける許容範囲が広いため、たとえ多めに摂取しても副作用は出にくい。

亜鉛たっぷり食品のナンバー1は「牡蠣(かき)」

亜鉛たっぷり食品 グラフ:亜鉛たっぷり食品
参考資料:食品成分早見表

亜鉛が含まれているものといえば、緑茶や抹茶、そしてなんといっても牡蠣(かき)。牡蠣は、大粒のものなら1つ食べれば1日の所要量を軽くクリアすることができる(牡蠣は100g中に40~70mgの亜鉛が含まれており、大粒の牡蠣なら1個30g程度あるため)。
そのほかの食品と簡単レシピをご紹介。

牡蠣のイタリアン

■材料(4人分)
牡蠣大粒4個、ベーコン20g、パン粉大さじ4、ニンニクひとかけ、とろけるチーズ、パセリ、オリーブオイル

■作り方

  • ベーコンとニンニク、パセリをみじん切りにする。牡蠣はよく洗っておく。
  • フライパンにオリーブオイルをいれ、ニンニクをいためて香りが立ってきたらベーコン、パン粉、パセリの順に炒めて取り出しておく。
  • 耐熱皿に牡蠣を並べ、オリーブオイルをかけ、2をかける。さらにチーズをのせ、オーブントースターで焼く。

抹茶プリン

■材料(4人分)
抹茶大さじ1、牛乳450cc、プリンの素1袋(約60g)

■作り方

  • 抹茶を大さじ1の湯で溶く。
  • 鍋に牛乳とプリンの素、1の抹茶を入れて中火にかけ、沸騰したら火を止めて型に流す。粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やし固める。
公開日:2001年3月26日