疾患・特集

イライラや不安…そんなときはGABA

GABAで吊橋の恐怖が和らいだ!?

GABAの正式名称はガンマ‐アミノ酪酸といい、玄米やキムチなどの発酵食品に含まれている成分だ。血圧コントロールや、肝臓や腎臓などのはたらきに関わることがわかっている。
さらに、GABAはストレス緩和とも関係があるとみられているため、最近ふたたび注目を集めている。

吊橋

2002年2月、静岡県立大などがこんな実験を行っている。風の強い日に「高所恐怖症」を自認する20~50代の男女8人に、歩行者用の吊橋としては日本最長という奈良県十津川村の「谷瀬のつり橋」を渡ってもらい、唾液に含まれる免疫物質の分泌量を測定した。これは、人がストレスを感じると免疫機能が下がるという生理現象を利用したもので、そのまま渡った場合は唾液に含まれる免疫物質の分泌量が3~4割低下したが、1時間前にGABAの粉末1gを飲んで渡った場合には最大でも1割しか下がらなかったという。このことからGABAにあるストレス緩和作用がつきとめられ、研究結果は日本農芸化学会や、一部新聞でも発表された。

GABA+カフェイン=脳リフレッシュ!

適度なカフェインで脳リフレッシュ!

お疲れモードの頭をシャキッとさせる飲み物といえば、コーヒーだろう。適度なカフェインには脳を覚醒させ、リフレッシュさせる作用がある。

さて、このカフェインに先ほどのGABAを組み合わせると、ストレスにどう働きかけるのだろうか。
静岡県立大学などが健康な男性被験者19名に試験飲料を摂取させ、精神負荷を与え、試験飲料摂取前、摂取30分後、摂取60分後に唾液を採取し、唾液中のストレス指標(CgA)を測定するという実験をおこなった。

GABAのストレス緩和実験

その結果、水摂取に対してGABA無配合コーヒー摂取は唾液中CgA量を低下させ、コーヒーそのものにもリラックス効果があることが示唆された。さらにGABAを配合する事により、GABA無配合コーヒー摂取に比べ、30分後の唾液中CgA量が有意に低下し、GABA配合コーヒーにはより高いリラックス効果がある事が示された。

【GABA+コーヒー】は、最強のストレス緩和コンビといえそう。仕事中のブレイクタイムに上手に利用したい。