花粉によるアレルギーが厄介なのは、予兆などがほとんどないまま、ある年に突然“デビュー”してしまうことだ。花粉症が発症するまでには、体内ではスギ花粉に対する抗体(IgE抗体)が蓄積されていて、一定量を超えたときに発症すると考えられている。IgE抗体を作りやすいかどうかは、ある程度遺伝的に決まっているそうなので、家族に症状を持つ人がいる場合は「いつかわが身」と覚悟しておいたほうがいいだろう。
特に大量飛散の翌年は、発症のリスクが高まるのではないかと指摘する専門家もいる。というのは、大量に花粉を浴びてしまったため、アレルギー症状を引き起こすIgE抗体が体内で増えてしまっている可能性があるからだ。
「自分だけは大丈夫!」と信じていても、デビューする日が刻々と近づいているのかもしれない。さっそく下記のチェックで危険度をチェックし、いまから備えておこう。
残念ながら、すでに発症している可能性大。本格飛散の前に早めに対策を打ち、この春をうまく乗り切ろう。飛散開始の2週間前あたりに病院で予防薬をもらっておくと安心。また、サプリメントを利用して、ツライ症状にはたらきかける栄養素を補うのもひとつの手。たとえばシソの種子に含まれるα-リノレン酸や、甜茶・バラの花などバラ科の植物やペパーミントなどに含まれるポリフェノールは、アレルギー症状にはたらきかけるといわれているし、おなかの調子を整える乳酸菌も、免疫の過剰反応にはたらきかけるとして注目を集めている。
デビューの日も近い!?日頃から上記で解説した栄養素を補うほか、体内でこれ以上IgE抗体を増やさないために、花粉を完全シャットアウトすることが肝心。飛散シーズンにはメガネやマスクなど花粉の対策グッズを利用したり、つるつるしたポリエステルや皮素材の衣服を選んだりして、花粉を寄せ付けないようにしよう。室内にこまめに掃除機をかけることもぜひ実行したい。帰宅後に洗顔とうがいを徹底すれば、なおGOOD!
どうやら今年は心配なさそう。このまま花粉のアレルギーと無縁の人生を全うするため、普段から栄養バランスのとれた食事生活を心がけよう。特に肉類に偏った食事には要注意。鼻の粘膜を傷めるタバコも自粛したいもの。また、ストレスによる自律神経の乱れも誘引になるとか。うまく発散する方法を見つけておこう。